teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

人生は練習と思ってる所が本番で、本番と思ってる所はオマケだ。

本気になれない人には「当事者意識」が足りない - ゆーすとの日記
http://syuraw.hatenablog.com/entry/2013/12/05/183752

ここぞって時に本気になれる人となれない人の違いは、当事者意識の有無です。

人生には何度か「ここぞ」って場面があります。
そこで上手くいくかどうかでその後の人生が大きく変わってしまうような場面――
あるいはそこまでじゃなくても、重要な転機と思われる場面。
その時心の底から当事者意識をもって臨める人が「本気になれる人」、
そうでない人が「本気になれない人」です。

(略)

何をやるにしても、結局最後は自分の気持ちと本気度がものを言います。
戦術、戦略、テクニック、ノウハウ・・・どれも大事ですが、
それは自分の本気があって初めて活きるもの。
自分の人生なんだし、ここぞって時ほどきちんと当事者意識を持って取り組みたいものです。

「当事者意識」は本来の意味とは別に
労働者の報酬は増えず労働時間と責任だけ増える魔法の言葉として使われるので
社会人や労働組合から総ツッコミ受ける図が微笑ましいです。
でもブログ主はクソ上司じゃなく、大学生なんだからみんな落ち着きましょう。
僕はツッコむけど。


人生に練習はない

カイジ利根川
常に本気にならない、やればできると、
いつまでも愚鈍に生きるクズに対して

「人生に仮などない!全て本物だ」

と述べるシーンがあります。
言い換えると

「人生に練習などない!全て本番だ!」

でしょうか。

いつ来るか分からない15分のために常に準備をしているのがプロ、デザイナー奥山清行による「ムーンショット」デザイン幸福論 - GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20110908_moonshot_design_cedec2011/


「プロというのはシステムで仕事をする人間である」

「いつ来るか分からない15分のために、常に準備をしているのがプロで、
来ないかもしれないからと言って準備をしないのがアマチュア。
それだけの違いだと思います。
プロとアマチュアというのはそんな小さい違いだと思ってます。」

一日中、川の底をのぞいていたとて、魚はけっして取れるものではない。
たまたま魚がたくさんやってきても、
その用意がなければ、素手ではつかめない。
魚は招いて来るものでなく、
来るときに向かうから勝手にやってくるものである。
だから魚を獲ろうと思えば、
常平生からちゃんと網の用意をしておかねばならない。

人生全ての機会を捕捉するにも同じ事がいえる。

岩崎弥太郎三菱財閥創業者


人生の分岐点と思われる「ここぞ」という場面で
はじめて本気になって頑張るのはコケるリスクが高いです。
常に分岐点にそなえて前もって準備をしておく方がずっと楽できます。
毎日全力で徹夜しろというわけではなく、
優先順位を間違えるなという意味で。

それに、準備できた人にしかチャンスや上の分岐点は見えません。
「いざというとき、いかに本気という気分に頼らずクリアできるか」
というのは何のドラマもなく、伝説にもならず、心にも残りませんが
そういう視点のほうが好きですね。

末期的グズがいつまでもスタートしない

当事者意識の欠如 ⇒ 本気になれない ⇒ 失敗 ⇒ 言い訳

早い段階でこの負のスパイラルから抜け出さないと、
ずっと同じことを繰り返します。
もっと悪くなると、これに気づいていても「別にそれでもいいや」となって、
放り出してしまうでしょう。ここまで来るとたぶん末期。

これが問題。


このブログでもやたら自己啓発や、やる気に関する記事もあるのですが
やり始めたらやる気がでるのでそれはなんとかなるとしても、
まずその計画が立てれない、第一歩が踏み出せない、寝て起きたらその気持を忘れる。
というやり始めないスタート以前のグズはどうしようもありませんでした。

、、、もちろん僕も昔はそんなグズでした。


今回はそのスタート以前をどうするかの話。
最初の一歩をどうコントロールできるようになったかの話。
元からモチベーション高い人ではなく、グズのための話です。
やる気に関しては最初に読んでもらいたい一番大事な話として書いてみます。

「やる気」は やらないとでない

ほぼ日刊イトイ新聞-脳の気持ちになって考えてみてください。 〜「やる気」と「脳」の話を、池谷裕二さんと。〜
http://www.1101.com/ikegaya2010/2010-10-01.html

「やりはじめないと、やる気は出ません。
 脳の側坐核(そくざかく)が活動すると
 やる気が出るのですが、側坐核は、
 何かをやりはじめないと活動しないので。」

側坐核が活動しないとやる気はでないのですが、
やらないと側坐核が活動しない。。。あれ?

一度動き始めたら慣性が働きますが、
エンジンを掛けるとき、止まってるものを動かす時が一番エネルギーを使う。
トップランナーが世界記録だすよりも、
ニートが一歩前に進む方がずっとエネルギー使うわけです。

これはなんという無理ゲーでしょう。

「危機感駆動型」と「希望駆動型」

アメリカ人は「希望駆動型」、日本人は「危機感駆動型」 - モジログ
http://mojix.org/2009/07/31/us_kibou_jp_kiki

私の見るところ、日本人に多い類型は「危機感駆動型」なのである。
「このままではお前はダメだ!」「危機だ!」
と言われると強く反応して動くわけである。
一方、アメリカ人に多い類型は「希望駆動型」である。
「すごいじゃないか!」「できるじゃないか!」
と励まされると強く反応して動くのである。

(略)

またこの「危機感駆動型」カルチャーは、
行政や企業に対する「無謬(むびゅう)信仰」と結びついている、
と書かれている。

コストとのバランスを無視して、
100%の安全や正しさを求めるような厳格な態度の結果、
逆に失敗したときに「失敗を認める」「失敗から学ぶ」ことができない、
といった指摘がある。
日本の閉塞を生み出しているのはこの「無謬信仰」であり、
これを捨てて「失敗を許容」しよう、といった提言がある。

「危機感をもて」「当事者意識をもて」
といわれるのは危機感駆動型に近いと思います。
小学生の頃からメジャーリーグ行くとか、
世界一の経営者になるとか言ってブレずに行動する
一部の人には効果あると思いますが、
たいていの人はこれが難しい。

給料や生活レベルが下がるとか
大病、投獄、会社を潰す、人生の締め切りが近づくなどで、
自然に危機感も強い当事者意識も持てるかもしれませんが、それだと遅いんです。

感受性のないグズの危機感駆動型は長く持ちません。

日本人に褒める希望駆動型は可能か?

アメリカ人のような、とりあえず未完成でも製品にしてしまうとか、
最初は失敗しても当然、Ver3.1で完成みたいな
いいと思ったら、できなくてもとりあえず本番ステージに立つような気楽さは
褒められて、失敗から学ぶ前提の文化なんでしょうか?

日本の文化は空気読み過ぎで組織の自己学習がとても難しいとされてます。
(これについてはまた別の機会に論じるとして)
褒めまくって失敗を許容してという、
希望型駆動カルチャーにはそう簡単になれないでしょう。

とはいえ日本の組織力はともかく、個人の能力が劣るわけではありません。
では組織が期待できない以上、自分の「希望型駆動」をどう発動させるか?

俺はいつかビッグになってやる人の特徴

利根川が言う、「まだ仮の人生」の人。
「まだ本番じゃない」人。
「やればできる子」の呪いがかかった人。

僕らは驚くほどビッグになるための行動していません。

ドラクエで言うと、
ずっと「どうのつるぎ」と「かわのたて」で
町周りの弱いモンスターを倒して日銭を稼いだら
カジノ(やネット)に入り浸って、一向に前に進まない感じです。

装備を変更しようとしません。
町の人から情報も集めません。
旅のパーティも探しません。
レベル上げをしてないので必要な呪文を覚えてないとか、
パーティ構成が悪すぎるのに転職してないとか、
弱いモンスターばかりでレベルアップは遅いとか、
このドラクエは締め切りがあるのに、
それを忘れて、そのままでいつかなんとかなると思ってます。

僕らの望みは2つ。「竜王を倒してビッグになる」「めんどうなレベル上げや情報、仲間集めはしたくない」

無理ゲーです。
完全に積みました。

なぜ僕らはめんどうなレベル上げや情報、仲間集めを回避するのか?

あまりに初期ステータスが理不尽だからです。

このドラクエは残念ながら全員参加のオンラインゲーム。
竜王」は1人ではなく各種業界にいますが数は少なくナンバー1は有限なのです。

最初から「はじゃのつるぎ」を親から貰うプレイヤーもいれば、
最初からステータスだけ高いプレイヤーもいて、
「かっこよさ 1」の自分がいくら頑張っても
ローラ姫は先に助けだされ、
竜王も誰かが先に倒すだろうと。

次の姫も竜王もどうせ、、

もちろん竜王を倒した勇者が世界を支配するなら、
その勇者が次の竜王だし、
常にサーバーやワールドは拡張されるので
目標に事欠くことはないのですが、
結局初期ステータスに恵まれた奴に、
このままやっても勝てないだろうと。
引き立て役として、このゲームに参加するのはまっぴらゴメンだと。

小学生という褒められまくりのチュートリアルではそんなこと感じませんでした。
でも、中学、高校、大学、社会人となるにつれ、
このゲームの残念な真実がみえてくるわけです。

そして僕らが願う、3つめの望み。

「革命でも起こってルール変えてくれないかな、、」
「一度リセットしてくれないかな、、」

本物のゲーム版ドラゴンクエストとの違い

1人でプレイできて、勇者としてのエンディングが保証されてる。
、、ということではありません。

人生もゲームもロールプレイングとして本質的な要素は変わらない。
なのに、
ゲーム版ドラゴンクエストの目的が真に正しくて、
人生版ドラゴンクエストの目的は自分のあやふやな夢によって
真逆に設定されています。

そこに気づくだけでゲーム版と同じ目的に設定し直せるのです。

人生版ドラゴンクエストと、ゲーム版ドラゴンクエストの目的

■人生版ドラゴンクエスト

竜王を先に倒す競争をする」
竜王を倒したら褒められる」
「ローラ姫を先に助け出す競争をする」
「ローラ姫を助けたら褒められる」

「そのためにめんどうなレベル上げや情報集めをする」

みんなこういうふうに人生を見てるから、無理ゲーなんです。
1人の姫と1人の竜王を奪い合うから危機感駆動型なんです。


これを全部逆にしてください。


■ゲーム版ドラゴンクエスト

「レベルUPでファンファーレが鳴り強くなり褒められる」
「ステータスアップもちゃんと1個づつ読み上げて褒める」
「冒険を先に進むと町の人に歓迎され、
新しい武器やアイテムが手に入り強くなり褒められる」

竜王倒しても褒められるけど強くはならないオマケ」
「姫助けても褒められるけど強くはならないオマケ」


ゲーム版のドラゴンクエストは徹底して、
『強くなることそのものがご褒美』という褒め方になってます。
一応、ローラ姫も竜王もエンディングも遠い目的としてあるのですが、
それはオマケ。
このゲームの本質は強くなること。
LVアップと装備品の充実、ハックアンドスラッシュです。

ハックアンドスラッシュ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5

元々はダンジョンズ&ドラゴンズのようなテーブルトークRPGにおいて、
モンスターを倒して経験値や強力なレアアイテムを入手し、
キャラを強化してさらに強力なモンスターを倒すというプレイスタイル
を指し、
アメリカから輸入された言葉である。

hack(切り刻む)とslash(叩き斬る)という言葉の複合が示すように、
ストーリーや世界観の表現よりも
戦闘に勝つ、敵を倒すスタイルに対して使われる言葉であり、
物語性や世界観を重視してキャラクターを演技する
ということに重きをおくプレイヤーから
揶揄として使われる場合もある。

LVは40ぐらいでも、最強の隠し装備を見つけなくても、*1
ボスを倒すことは出来ます。
でもハックアンドスラッシュが本質なので、
どっちかというとボスやエンディングが途中通過のオマケなのです。*2

ゲーム版のドラクエでも、
ボスとエンディングだけを目的にしたらつまらないお使い作業ゲーです。

ゲームは褒める装置

島国さんや六百さんはそう言います。

違う角度からゲームの面白さの話をしよう。:島国大和のド畜生
http://dochikushow.blog3.fc2.com/blog-entry-1976.html

ビデオゲームは、何らかの才能を褒める装置である場合が殆どだ。

テトリスが図形認識と手先の器用さの祭典装置であったり、
シミュレーションゲームが戦術力の採点装置であったりするのは、
見りゃわかると思う。
それが上手い奴を点数や演出で褒める。

アクションゲームも指先能力や、
ルールの理解力の採点装置である。それを褒める。

RPGは、ある種の繰り返しに絶える能力や、
ショートカットを見つける能力(見つけなくてもクリアできる)を褒める。

世の中、努力が報われる事などマズ無いし、
社会で役に立つ能力は、社会で役立てりゃいいから、
ゲームは、そういうところで報われないところを、拾い、採点し、褒める。

これは現実逃避とかそういうものではない。
評価軸が1コしかない世の中なんてつまらない。
スポーツだってそういうもんだし、そもそも貴族の遊びってのはそういうもんだ。

六百デザインの「嘘六百」: 時折綴る「子供にゲームをさせよ論」のコト
http://www.0600design.com/archives/2005/11/post_136.html

「でも、ゲームを作っている我々は、
なるべく『褒めよう褒めよう』と思いながらゲームを作っているんですよ。
毎日褒めたい。毎回褒めたい。出来れば『10秒に1回』、
いや『60分の1秒に1回は褒めたい』、
そう思いながら、プログラムを作っているんです。
さすがに親御さんでも、60分の1秒に1回褒めるのは難しいでしょう(笑)。
疲れちゃいますもんね。でもゲームというのはコンピュータですから、
疲れずに褒め続けられるんです。

(略)

「ここで注意していただきたいのは、
あくまでも『褒める』のがメインだというコトです。
よく出来ていないダメなゲームのコトを『クソゲー』なんて云いますが、
クソゲーの大部分は、叱るのが下手だったり、
褒めてくれなくて叱ってばかりのゲームだったりします。
あるいは、絶対に達成出来ないような目標を与えて、
全く褒めてくれないゲームなんかもそうですね。
子供はクソゲーに見向きもしませんから、
やっぱり『褒める』のが重要だというコトです。

クソゲーと云えば…たくさん褒めてくれるゲームであっても、
クソゲーと呼ばれて、子供が見向きもしないモノがあります。
それは『ルールがはっきりしない』モノです。
褒められたんだけど、なんで褒められたのかわからない、とか、
さっきは褒められたのに、今度は褒められなかった、という類のモノですね。

子供は不公平に扱われるコトに対しては敏感ですから、
こうしたモノは好みません。最近では少なくなってきましたが、
昔はこうしたクソゲーがたくさんありました。

「お母さんお父さん方、
その日の気分によって叱り方や褒め方を変えてはいませんか?
 それではまるでクソゲーと一緒で、
叱っているコトにも褒めているコトにもなりません。
むしろ、子供を混乱させるだけです。そうした態度を取れば取るほど、
子供は、良く出来たゲーム、つまり
『ちゃんと褒めて、ちゃんと叱ってくれるゲーム』
に向かうコトになるでしょう。

そんなこと言ったって、人生はドラクエと違う。何をしても何を頑張っても竜王倒すまで誰も褒めてくれない。

いえ、ドラクエはあくまでコンピュータ。

どれだけステータスが上がったか、
どれだけ遠くまでいけるようになったか、
どれだけ短時間で倒せるように、稼げるようになったか。
全て感情抜きのデジタルな褒め方です。

数値を測る褒め方というのは、
つまり自分で自分の成長を褒めるやり方があります。

人生版ドラクエも、夢をかなえることをいったん忘れて、スキルやステータスを上げることそのものを目的にする。

新しい技術(人間関係の技術含む)を覚えることや、
同じ仕事の時間をどんどん短縮する、
健康に関するステータスを上げる。
この人生版ハックアンドスラッシュ、手段と目的を入れ替えることを
自己目的的と呼びます。

自己目的的経験 − 『フロー体験 喜びの現象学』M・チクセントミハイ
http://www.shiawasehp.net/diary/200907/19.html

『フロー体験 喜びの現象学』(M・チクセントミハイ)より、

最適経験の基本要素は、それ自体が目的であるということである。
それは自己充足的な活動、つまり将来での利益を期待しない、
することそれ自体が報酬をもたらす活動をいう。

自己目的的経験、すなわちフローは生活の流れを異なったレベルに引き上げる。

人生の目的を夢をかなえることから、
ただのハックアンドスラッシュに切り替えると凄くレベルアップします。
レベルアップしても成功は保証できませんが、グズのままでいるより、
圧倒的に色んなモノや成功へ手が届きやすくなります。

『能力を持った人は努力する人に勝てない。
努力する人は楽しむ人に勝てない』

という言葉がある。
この言葉の解釈はいろいろありうるが、私は、

楽しむことによって、勝つ/負けるといった意味はなくなる、

というところにポイントがあると理解している。
(金成垣:東京大学社会科学研究所助教授)

Twitter / mefamanagement
https://twitter.com/mefamanagement/status/6364415406

努力は危機感駆動型。
楽しむは希望駆動型。
まあ、仕事のしばりや締め切りで危機感もつときもあるのですが
自己目的的最大のポイントは、

自分で自分を褒めるループ装置として稼働することです。

組織が褒めなくても、親が褒めなくても
充実感の褒めループができます。

「はがねのつるぎ」を買おう。

ドラゴンクエストの「はがねのつるぎ」です。
これを買ったら当然戦闘を『試したく』なりますよね?
いまままで3回の攻撃が必要だった敵が
2回で倒せたりするようになります。

『試したくなる』で自然にスタートを切れます。
これが希望駆動型、ハックアンドスラッシュの基本です。


別の言い方をすると、

仕事の初めか終わりに、次の出撃のカスタマイズする時間を取る

装備品を整える意外にも、毎回宿屋で休んで日が変わるたびに
パーティの構成を変える、
戦い方を変える、
持っていくアイテムを変える、
などの組み合わせで、その日新しく試したいことを増やしていきます。

試してみたい事があれば、スタートは障害になりません。

逆に試したいことがなくなるとゲームのやめどきだったりします。
あと1ターンがやめられないシヴィライゼーションなどは、
「毎ターン試したいことだらけ」というゲーム設計なのです。

カイジ達が「エスポワール(希望)」の船に乗ったのも『試したかった』から

彼らはどこまで落ちぶれても
危機感を感じ取る感受性はありませんでした。

しかし、そんなグズでも
一発大逆転を狙える『ギャンブル』は彼らの希望駆動型であり
「試してみたい」ことになったのです。
中には命をかけるほどに。

もちろんギャンブルは分の悪い賭けなのでオススメしません。
もっと日常で試せる「はがねのつるぎ」は沢山あります。

自分にとっての「はがねのつるぎ」とは?

スタートさえ切れば側坐核に任せられるので、問題はスタートのみ。
なら「試してみたい」と思うものだったらなんでもいいわけです。

新しい技法を覚えたとか、
友人と喋って新しい思考を知ったとか、
オフィスで飲む新しいカフェを試すとか、
僕だったらマウスを新調する、キーボードを新調する
でも試してみたい「はがねのつるぎ」になります。

自分にとっての新しい武器が思想や哲学でもいいので
図書館や大型書店で自分の分野の本を読むことでも
新しい知見や発想を手に入れたりします。
業界第一人者の著書なら自分の知らない業界でもよい刺激やヒントをもらえます。
本はすでに膨大なストックがあるので、
あたらしい「はがねのつるぎ」を探すのにおすすめです。

「試してみたい」その『儀式』

「はがねのつるぎ」は効果がずっと続く物ではありません。

長くて3日、短くて30分とか、
あくまでそのときのスタートを切るだけのアイテムで
すぐに効果は慣れてしまいます。
レベルが上がればはやぶさのけん、バスタードソード、ドラゴンキラーなど
次の飽きない装備品が必要になります。

武器でなくても防具でもいいし、
スタートを切る意味で言えば、ステータスに影響しない装飾品でもいいわけです。
いつもと違った場所で仕事するとか、
いつもと違った服装で仕事するとか、
気分よくスタートを切れるならなんでもOK。

重要な事はたくさん試す中でいつしか「変わらない儀式」ができていくことです。

そのうちこの中でよほど成功体験が染み付いたジンクスみたいなものが出来ます。
仕事前にこの準備をすることで、スッとスタートを切れるような習慣です。
そこまで来たらもうグズとはおさらば。
自分の儀式は自分で見つけてカスタマイズした方がオリジナルの儀式になります。


ちなみに僕の最近の儀式は
あえて仕事中は昼食を食べない(あるいは眠くなる炭水化物を抜く)とか、
指先まで姿勢を正し、表情、眼力を「出来る人」として演じることです。
これは別に心で思ってなくてもいいので、
体の隅々までそう演じるだけでスタートできるというのがお気に入りです。


もひとつ友人の儀式は。

■自分の尊敬する人、30人分の本を用意して並べる。

■朝、右端の本を1章だけ読む。
(あるいは斜め読みでピンとくるところを拾い上げる)

■その本は左端に置く。

■また次の日、右端の本を読む。
これで30日、毎日違う刺激のループが出来る。

■最初は5冊や7冊からはじめて、それを徐々に増やしていくとか
30冊の中身を少しづつ入れ替えていくといいということだそうです。
(真似してみようかな、、)

人生は練習と思ってる所が本番で、本番と思ってる所はオマケだ。

僕らはみんな練習と本番を逆に考えてるのでもう一度言います。

ゲームは普段のレベルアップが本番で、ボス戦とエンディングはオマケです。

勉強は日常が本番で、試験や合格はオマケです。

夢も日常のトレーニングが本番で、夢をかなえたステージは仮そめです。


結果は普段の日常ですでに決まってます。

夢やゴールはいったん設定したら、忘れてください。
ふさわしいレベルの準備が整ったら
自然に捕まえられるようになってます。

夢のためにがんばるんじゃなくて
いつだって今がどうしようもない最高の本番です。



関連:

もらえる経験値を最大化する「正しい努力」のまとめ - teruyastarはかく語りき
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天才になれる秘密 - teruyastarはかく語りき
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20090406/1238950447

*1:ドラクエ1は必要だったっけ?

*2:ドラクエはストーリーが本質とか、もっとハックアンドスラッシュに適したソフトはいっぱいあるのは分かるが、その論はしない