組織における、責任回避を逆手に取る意志決定術

広告β:意志決定の謎


意志決定には、謎があると思う。


国家の意思決定といえば、政治が思いつく。
政治は意志決定の連続であるが、私の目から見ると、
「いったいなんでそんなことになるのか?」「この人達はおかしいのか?」
そんな決定を見ることも珍しくない。どうなっているのか?
頭がおかしいのだろうか?そんなことはないだろう。


クライアントのところへいく。クライアントも意志決定をしている。
とんでもないオリエンペーパーを渡されることがある。
なにこれ?一ヶ月かけて、これって・・・何も決まってないのでは?
迅速に意志決定の検討をする・・って何も言っていないのでは?
クライアントは頭の弱い人なのか?そんなことはない。


意志決定には謎がある。外部から見ると、悪魔的な力が働いて、
どうみてもおかしい、変な意志決定が出力されているように見える。
おそらく、悪徳祈祷師がいるのだろう。
もしくは、古代中国に習い、亀の甲羅の割れ方で意志決定をしているのだろう。

これは責任回避の法則です。


会社が会議で何かを決めようとするとき、当然誰も責任は取りたくない。
うまくいって当たり前、ミスしたら減俸なんてこともあったりします。
だからリスクを回避するほどチャンスもなくなっていき、
全てが無難に、全て安全にやっていくと、
いったい何がしたいかわからないとか、
かつ何も行動を起こせないとかになっていく。
何も変えなかったら責任は取らなくて済みますし。
(ほんとはそんなはずないけどねえ)
かくして、「誰も意志決定をしないという意志決定」がまかりとおる。


みんな責任を取りたくないから当たり前のことでも動けない、良い案があっても動かない。


何か変わるとき、必ず発生するプラス面とマイナス面。
会議ではプラス面が褒められず、マイナス面の責任が問われる、問題視される。
それが会社というもの。

どんな企業でも Web2.0化して利益を倍増させるコロンブスの卵が発見された!! - あるSEとゲーマーの四方山話


現場で働いてて理にかなってないことは多い。
経営判断が間違ってることもある。
未開拓の重要な場所(市場にしろ仕事の進め方にしろ)が
おざなりにされてるなんて当たり前で、
社長と重役は市場と現場から上がってくるたくさんの問題を
たった数名の頭脳で裁ききれないのは当然なのだ。

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歴史で、黒船以降、日本の社会がガラッと変わったと学んだ。
日本人は変化を嫌うのに、変わるときは一気に変わるとも聞く。
そこには「意志決定の謎」が絡んでいる。

だって、黒船だもん、しょうがないんじゃない?
だって、あの○○社はやってますよ?
だって、となりの○○ちゃんの家でも買ってもらってるもん。
この認識が一定人数以上で共有されると、揚げ足取りは消え、
完璧な言い訳ができあがる。そうなれば、すべてが一気に変わる。


僕もこの「一気に変わる体験」が、結構あります。
2者や、3者間で話してた問題は何ヶ月も一向に解決しなかったのが
全体でその情報を共有したとき、
みんながその問題を知ったとき、

一夜で解決しました。


上の人だけで悩んでたところにはいなかった、
全体の何人かが、解決のキーをもってて、とてもあっさり解きました。
他人に一生懸命気を使って、
ありもしない不安を恐れてた
のがバカみたいに。。


そして本来なら、それが正解だとしても
「何かを変える」というのはなんらかのマイナス面、
誰かの不都合を生みます。
それをいちいち気にしないといけないから、
変えられなかったといってもいいでしょう。


なんでその変化がすんなり通ったか?
もちろんみんなが問題を認識して、
かつそれ以上の正解が誰も思いつかなかったから、
多少の不都合のほうが黙殺されたわけです。


それが組織の、みんなのためなら、
ちょっとした不都合受ける人が批判するわけにはいかないでしょ?
これが、2者間とかの話だったらむちゃくちゃ抵抗するんですよw


でも全体でその問題が共有された場合、
全員を敵に回してわがままを言うのは許されない。
そこまでして、組織内の既得権益にしがみつくにはそれだけの明確な責任が求められる。


つまり、変えないことで、保守派でいることで、結果が出なかった場合、
その人が責任を追うハメになる。
全員で問題を共有するというのは、
多くの人がどう考えても間違った保守派決定や、
多くの人がどう考えても間違った改革派決定こそ、責任を取らされる。


問題を全員で共有する、アイディアを全員で共有する。
という前提条件では、責任回避の逆転現象が起こります。


従来のトップダウン形式の組織では、
情報は常に縦に流れ、
しかも判断に必要な重要な情報はおりてこず、
かつ現場の重要な情報さえもなかなか上がっていかず、
横のつながりはなく、
ここで責任回避の法則が働くと、
みんなが自分の都合で、既得権益で、責任回避で
とんでもないおかしな決定になるのは必然でした。


仮にフラットで、インターネットウェブのように
組織全体に情報と意見とアイディアが行き交っていれば
有益な情報や決定がランキング上位に支持され、
誰が見てもおかしな判断なんかはおこりえません。


ただ全員で全ての情報を共有する。


これだけで、人間の、いやさ日本人の責任回避体質を逆手に取って
モアベターな組織決定が可能となります。
ここからが全ての好循環のはじまり。
これが一番重要。
これが一番大事。


広告β:意志決定の謎


個人的には、言い訳できたり、揚げ足を取られないということと、
そのプランが優れているということの間に、相関関係はないと思う。
本当は、良いものが、良いものとして決まるのがいい。だが今はまだうまくいかない。
ならば、なんとか意志決定の謎を逆手に取っていくしかないと思う。

しかし、全組織で共有すると情報漏洩が怖い


情報漏洩されるならそんな仕組みがなくてもすでにされてますw
だから守秘義務契約があるわけで。


それに本当に漏れたらまずい情報というのは数少ない。
強い企業はオープンにしても真似されないぐらいの文化をもってます。


それでも極秘にしたいものは、関わってるメンバーだけで秘密にしてもいいでしょう。
しかし、ほとんどの情報はバレてもかまわなく、
かつ全員と共有することで判断力の精度が高まるのをお忘れなく。


極秘プロジェクトが会社の中枢となっててその情報がもらえないとすると、
それだけで何の判断もできなくなりますからね。
それではトップダウンと何も変わらない。
(極秘は中心から離れたところでやるべし)

しかし、実はグレーなことやってるので末端の人にまで情報が共有されるとかなりまずい


悪いことはやめましょうw
悪いことしてたら確かに情報共有はやりにくいでしょうね。
じゃあこのやり方を諦めるか、悪いことを諦めてくださいw
そんな組織に未来はないですから♪


この点で、「政治」にはなかなか使えないんですよねえ。
全国民に裏の政治や金の動きの情報を全部共有させたら、
とても正しい政治になるのは明白なんですが、、、
「誰が誰に投票したか?」まで含めてね。

じゃあどうやって、情報共有するのか?


1年前に書いた記事ですが、「社内ブログ(SNS、又はグループウェア)」がベストかと。

どんな企業でも Web2.0化して利益を倍増させるコロンブスの卵が発見された!! - あるSEとゲーマーの四方山話



しかし、これをブログで発言したとしよう。
それが本当に有効なら支持する仲間が書き込みをする。
そのアイディアを修正してよりよい改善案を出すものもいるだろう。
これが過半数を超えたとき、
社内では実行せざるを得ない空気が生まれる。

下っ端が会社を自分のいいように変えていく方法 - あるSEとゲーマーの四方山話


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