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スクエニ株主総会の記事で気になったこと。

2008スクウェア・エニックス定時株主総会レポート
http://www.i-mezzo.net/report/2008smeeting/


Q.
 毎年、売り上げに対する利益の割合が減っているが。配当性向30%の分母を大きくして還元を大きくして欲しい。


Ans.
 売り上げが横ばいで減益だとマズイが、今回は売り上げは上がっている。
 売り上げは生産能力を市場とのつながり。利益は生産をどう効率的に行っていくかということ。
 新規市場の開拓ではまず生産能力、接点を確保して売り上げを上げておいて、その後でシェイプアップして利益を上げていく。

ゲーム業界のこれまで、これから
 第一段階ハードメーカの時代(1973/1983〜2002年)
 一極集中。垂直統合。
 基本的にはゲーム機同士の勝負。ゲームを動かそうと思うと、通常のコンピュータより高いマシンスペックが要求された
 だから、基本的には目指すところは一緒であり、ハードの差別化が難しかった。
 

 そして、任天堂さんやソニーさんが自分でハードを作って、自分の流通で、自分のソフトを売っている垂直統合モデルだった。
 必然的に、一極集中となる。
 ソフトメーカとして重要なのは、どのゲーム機が勝つかということだった。
 そして勝ったゲーム機に対して徹底的にソフトを供給した。

 
 旧スクウェアはこの時代に過剰適用した会社だった。ものすごい利益率。後半10年間はPSに関するソフト開発以外のすべてをやっていなかった。営業部門を持っていないとか。
 次の時代に適用するためにエニックスと合併した。


ここ。
今減益だけど、ハードメーカーの時代のときはものすごい利益率という奴。


んじゃあ、その1社供給ハイエンド開発に特化したままのほうが良かったんじゃない?
とか思ってしまう。


ただその話は、スーファミとか、PS1規模までの話であって、
PS2以降からのさらなる大規模開発では
ハイエンド開発のコストも尋常じゃないのかもしれない。


ゲーム雑誌とかを当時流し読みしてたときの情報なんだけど、


スクウェア時代後期にちょっとやばかったのが、
「ドル箱であるFF9の攻略本を発売しなかった」
(結局半年か1年遅れで発売、さすがに旬を過ぎてる、、)
FF11開発による膨大な投資(だいぶ後にものすごい利益を生む)」
「FFMOVIEの失敗」
「ハワイスタジオ設立」
が結構時期的に重なってて、
どれも取締役だった坂口氏によるところが大きく、
たぶんその頃ものすごい株主に糾弾されてたんじゃないかな。。
(その後、SCEに株を買ってもらって切り抜ける)


植松伸夫氏のどこかのインタビューでは
「FFがヒットしてるとか、開発はあまりそういう自覚がなく
 ただひたすら自分たちが面白い物を好き勝手に作り上げていった」
「FF8頃から、なんかFFが大ヒットしてるらしいという話を聞くようになった」
みたいなことを話していました。


一方、坂口氏のインタビューでは
「FF7を北米で売るために、プロモーションにかけずり回った」
みたいな話もあって、好き勝手な開発の反対では、
戦略的に動いてるようにも見えます。



坂口氏は、スクウェア在籍のころはもとより
ミストウォーカーでも、ブルードラゴンロストオデッセイ、ASH、
CryON、などRPG大作を平行開発してるあたり、
いったいどんな陣頭指揮でゲーム製作をしているのか
ものすごい気になります。



株主総会の話に戻りますが、
では仮に、普通のゲーム開発会社が

自分たちが面白いと思うものを、好き勝手に作り上げたら利益率はものすごくなるでしょうか?


「ゲームってそもそもそうやって作られるんじゃないの?」
と、普通の人は思うかもしれませんが、
それはファミコンや、PS1のような
製作コストが低くてもゲームを作れたときの話であって
コストがどんどんふくらんできたPS2以降ともなると
個性あるソフトが外れたときのリスクがかなり大きく、
版権ものや、売れる見込みがあるシリーズ物など、
ある程度計算が立つようなものじゃないと経営が成り立たない現実があります。


「じゃあ、DSとかは開発費低そうだけど?」
もちろんとてもいい市場ですが、
ケータイや、インターネットといった強力な娯楽が台頭してきました。
今のゲームソフトは、DS市場だけでなくそういう娯楽とも比べられます。
開発費3000万とか、5000万とかに加えて、
広告費をさらに数千万のせて、
ソフトが8000本しかうれませんでした、、、、、
というわけにはいかないんですよね^^;



いま、クリエーターが好き勝手に物を作ってると言ったら
ニコニコ動画」というプラットフォームが一番勢いがあると思います。
(怒られそうなMADは除いてw)


ネットの普及以来、大資本と、個人の両極端へ力が集中して
どんどん中抜きされていくと言われてますけど、
まさにそれを体現してるかのようですね。


それはそれとして、中小企業が、
「他社とか、シリーズとか、マーケティングとか、まったく気にしないで自分たちが面白いと思う物を作り上げ、さらに”ものすごい利益率”になる」
にはどうしたらいいんでしょうか。


僕はただ
「他社とか、シリーズとか、マーケティングとか、まったく気にしないで、締め切りは死守したまま、
自分たちが本気で面白いと思う物を作り上げたら
つまり、旧スクエアのような開発に特化したら
今の時代でもものすごい利益率になるんじゃないかな?」
と思うのですが。


それは「才能やセンス」と言った言葉で葬られてしまうのでしょうか?