teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

眉間にしわをよせなければ、スランプにははまらない。

マッチョの理論で、ウィンプの先入観を指摘するという余計なことをしてみる。 - teruyastarはかく語りき
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20080719/1216442025


みんな脳のことを神秘的に捉えすぎて、先入観が大きい。
あれは、単なる回路の集まりで筋肉と同じ。
鍛えればいくらでも成長する。


筋肉を鍛えるには筋肉の限界を超えるように
デッドラインをしいていけばいい。

ここで、茂木先生の言葉を紹介して
m-nonさんからコメントもらったので返答エントリー。
いわく、

また、いろんなものを捨てて〜集中する、という表現は、
自分に与える刺激を一本化してしまうということから、
好ましくないものだと考えます
いろんなものを持ちつつ、一つの事に集中する方法もあり、
様々な事象は、根底は同じ理論で形成され繋がっているので、
一つのものでは補完できないものを、他のものが補完していることもあります


スピードが出るものは、必ず失速もします
失速した時に、再びスピードを出すための他の触媒を同時に形成していくことこそ、
未来への安定した成長を望めるのではないでしょうか

はい、まったく同意見です^^


このことについては過去の記事で何度か取り上げているので、
参考リンクを貼った上で、今の自分が思うことの
コメントを返したいと思います。

参考過去記事。(読み飛ばしてもOK。以下の文でまとめます)


プロフェッショナル仕事術スペシャル・茂木健一郎の仕事術 (3) - teruyastarはかく語りき
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20080614/1213414916


ポップアップ思考法のウソ - あるSEとゲーマーの四方山話
http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-493.html


3日坊主で終わらないセルフコントロール - あるSEとゲーマーの四方山話
http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-557.html


プログラミングのスピードを上げる方法3 - teruyastarはかく語りき
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20080309/1205036222


脳は、常になんらかのアンテナを貼ってて
たくさんの検索をしています。
自分が見る物、触れる物、体験することや、思考することの全てに
最適な組み合わせを見つけようとフル回転です。


もちろん、それを本人が望むなら、、です。
求めてない物、最初からアンテナを貼ってない物は見つかりません。


実際毎日刺激を与え続けると、行き詰まる感を覚えます


これは誰にでもよくあるスランプなんですが、
ここでも脳は休まずにフル回転しています。

「フル回転して、行き詰まるのは才能がないからか?」


ということを誰でも普通に考えるんですけど、違うんですよね。
むしろ自分のアンテナ能力が行き詰まりを引き寄せてる。


スランプのとき
「難しいーーー!!」
「なんでうまくいかねーんだ!!」
「どうしてもわからない、、、」
なんて思いますよね。


このとき脳がフル回転で貼るアンテナというのは、
「さらに難しく考えるための情報」
「うまくいかないための情報」
「さらにわからなくするための情報」
ばかりをガンガン集めてきます。


逆説的なんですが、スランプに集中すればするほど、
スランプにはまっていきます。


じゃあ、そこで悩まず楽観的に捉えたらいいのかというと、
ホントに悩まずに笑顔でいたらすぐ解決したりすることもあるのですけど
問題にぶち当たってるから悩んでるのに、悩むなというのは
めちゃくちゃな話なんで、それは割愛します。


普通はサッパリ忘れることが一番です。

そういった時は、一度すべてを忘れて、
思い出した時に挑戦してみると、
躓いたところを難なくこなしている自分がいます
忘れる、ということも、整理する、自分で植えた先入観を取り払う一環なのではないかと考察します


まさにその通りだと思います。
とりあえずスランプをきれいさっぱり忘れたときに
フル回転で使った脳が、情報の整理を始める。


スランプを覚えたまま再開してもまた、スランプになるので
脳のデフラグが終わって何かのひらめきを見つけるまで、
他の事をやってたほうがいいと思います。

いろんなものを持ちつつ、一つの事に集中する方法もあり、
様々な事象は、根底は同じ理論で形成され繋がっているので、
一つのものでは補完できないものを、他のものが補完していることもあります

ここは同意見なのですが、、

また、いろんなものを捨てて〜集中する、という表現は、
自分に与える刺激を一本化してしまうということから、
好ましくないものだと考えます

こっちには反論させてもらいます。



他の事をして、脳をきれいに整理するとか、
新たな組み合わせが見つかるのを待つとかは、
必ずしも他の趣味や仕事をする必要はないんですよ。


例えば僕は、少し難しい問題にあたったら仕事中はそれを考えるとしても
たいてい、通勤か、寝て起きたときに問題が解決してます。
(通勤は自転車通勤)
考える仕事のほとんどは、この通勤時間か寝てるときに答えを出してます。


このときは、たいていボーっとしてて
なんとなく頭で解法が組み上がっていく感じで、
自転車こぎ始めて30分以内で答えが出ることが多いです。


どこぞの達人は、1日でとても忙しいとか大きな問題があるほど
何も考えない「瞑想」の時間をより多く取るとかいう、
忙しいのに余計時間を食う矛盾したことをしながら、
実際に片付けてしまうそうです。
(聞いただけで、実際に見たことはないですけどw)



要は脳の使い方の問題で、
24時間一つのことだけを考えるのが悪いわけじゃないんですよ。
使い方といってもほんのささいな、
「それについて悩む」か
「なんとなく解法を組み上げる」かの違い。


「不可能という可能性を想いながら考えるか」
「元からそこに解法が存在してるかのように考えるか」


「眉間にしわを寄せながら考えるか」
「ひょうひょうとにこやかに考えるか」



、、、、どう表現しても、おかしな理屈ですね^^;
感覚的にはあってるんだけど、どうも言葉では伝えきれません。
これは置いといて、もうひとつ。

自分に与える刺激を一本化してしまうということから、

一つのことを集中してやるとしても、
毎日違う刺激になるはずですよ。


絵を描くにしても、同じクオリティの絵を昨日よりどれだけ速く描けるか?
(速くというのは仕事での話)
自分の頭の理想にある絵に、今日はどこまで近づいたか?
新しい表現はないか?
サポート道具をひとつ外して同じ絵が描けるか?
新しいテーマ。
新しい道具。
新しいタッチ。
新しい画風。
絵一枚で訴えるストーリーライン。
それらから派生する、さまざまな興味と資料と体験。


ひとつの事に集中するほど、
むしろそこからできることが無限につながっていきます。



ただこれも、
「自分の理想のイメージがない」
「スランプで集中できない」
「新しいこととか、限界を超えるつもりはない」


とすると、それは結局毎日やっても同じ刺激になるので、
10年やってもその能力の維持にしかならず、
伸びることはなさそうです。



だから24時間ひとつのことに集中しても、
楽観的で、今日の限界を超えるつもりがあるなら大丈夫。


もちろん「瞑想」や「自転車」はひとそれぞれのやり方なので
自分の脳をリフレッシュさせる儀式が、
他の全然違った趣味でもOKです。


それに、
「俺に勝てるやつはいねえ。俺は24時間映画の事だけを考えてるからな」
なんて、松田優作みたいな台詞を言う覚悟のある人は万人に一人とかですので
実際には、24時間一つのことだけに集中することの危険性を心配する必要は
まったくないと思われます。


まとめ


脳は使い方次第で、スランプをおそれることはない。


ひとつのことに集中しても、限界を超える気持ちで取り組んでたら
たくさんつながっていくので大丈夫。



というのが、今の僕の考えです。