日本のゲーム業界はやばい?大丈夫?

4Gamer.net ― 日本のゲーム業界ってほんとにヤバイの? さすらいのゲーム業界人 島国大和氏に本音のところを聞いてみた
http://www.4gamer.net/games/051/G005147/20081217078/


島国さんがこれまで言ってたまとめみたいな記事。
ちょっと考えてみます。


問題点。

1,日本の法雇用問題でシステマチックな大型開発の維持は難しい

2,ツールスクリプト類又は、英語圏の情報網が凄く、おいてけぼりなとこも。

3,みんなが一つの話題ゲームをやるのではなく、趣味志向が細分化され市場も分散

4,ネトゲはさらなる大型開発にあたり博打要素が高い

5,描画エンジンを買うと、結局差別化しにくい。

6,大規模開発、3D、物理演算などの根幹を担うシステムの先を行ってるは北米

7,洋ゲーが日本のいいところを真似できるようになった

8,DLCダウンロードコンテンツ)はショップや流通を絡めて盛り上げれない

9,DLCはパッケージゲームほど広告されない

10,●A,●クエニ、●ガが悪い。



流れとしては音楽CDと同じく、パッケージ流通よりダウンロード型
ネトゲや、XboxLiveArcadeみたいな流れになっていくのだろう。
環境がそろいつつあるから。

少なくともオンラインを使った新しいビジネスは,
ゲーム会社とプレイヤーさんが
「今よりも良い関係」を築いていける可能性のある分野だと思います。
 今は,面白いかどうか分からないものに6000円払わなきゃいけないわけですからね。
これがそんなに良い形かというと,そういうわけでもないだろうなぁと。
昔はそれで良かったのかもしれませんけど。

これも、昔はみんなが面白いといった物を遊べばよかったところ
市場が細分化されてきたのでなおさら超大作しか生き残りにくい時代かもしれません。


問題点を潰していきます。

1,日本の法雇用問題でシステマチックな大型開発の維持は難しい

実は日本でも流動的な雇用システムで大規模開発をこなした例が最近ありまして。

ソラ桜井氏、「スマブラX」におけるジャパンチューニングの神髄を披露
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080224/gdc_sma.htm


 桜井氏は、「星のカービィ」シリーズ、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズのディレクターとしてその名を世界に轟かせているが、開発元のHAL研究所はすでに退社しており、現在は有限会社ソラに所属するフリーランスゲームデザイナーとしてフリーの立場からゲーム制作に携わっている。ソラが桜井氏個人が会社との契約をするための会社であり、従業員は2人しかないことが明かされると、場内からは驚きの声があがった。確かに転職が多い欧米においてもまだまだ珍しい立ち位置である。


 続いて、桜井氏が「スマブラX」の開発がゲームアーツの「グランディアIII」の開発チームを母体に、総勢100名ほどのスタッフのほとんどがフリーの立場で開発に参加し、寄せ集めの開発部隊でゲームを完成させたことを告げると再び驚きの声があがった。フリーの開発部隊でミリオンヒットクラスの作品を作ったことに驚いているのか、任天堂が内部で作っていたと誤解していたのか、驚きの理由はよくわからない。

これで驚くのはRPG開発部を母体として、
かつ、はじめて顔を合わせるような寄せ集めで、
期間内にスマブラを作りあげたということ。


これを社内でやると、100名以上のスタッフが食っていけるだけの
次の仕事を作り出さねば会社は維持できなくなりますが、
大作のときにだけ人を集めて作るのなら、
プリプロダクションをきっちり仕上げてからまた人を集めることができますので、会社側のリスクが減ります。
スタッフも、忙しい会社は他にたくさんあるのだから良い報酬でそっちへ流動する形が取れるといいですよね。


もしかして桜井氏に続く、そういう体制を取れるプロデューサーが今後続くかもしれません。
(坂口氏のミストウォーカーも近いと思う)


ただし、まだ現実的でないのは
寄せ集めを率いるカリスマ性をもったリーダーが稀有なところ。


スマブラにしても、1フレームのほんのわずかな微調整が面白さを左右してしまいますが、
その辺をわかってるディレクターや、プログラマーでないと面白いスマブラを作りあげることはできません。


でもそれは90点を100点にする作業で見た目にはなんの違いがなくても、膨大な時間コストがかかりますから納期のせまったゲーム開発では泣く泣く未調整で出荷してしまうところです。


これをきっちりできるのが、桜井氏自身がプログラマーであり、ディレクターであるから彼に任せれば確実に面白いスマブラにはなるのでしょうが、そうやって納期に間に合わせられる人が日本に何人いるのか?
という問題になってきます。




そこで現実解としては、「大規模開発なんかやめてしまえ」と以下に続けます。


2,ツールスクリプト類又は、英語圏の情報網が凄く、おいてけぼりなとこも。


大規模開発を追わないのであれば、
かならずしもイベントやオブジェクトの量産は必要ありません。


また、細分化された市場を選んだゲームは
必ずしも英語の最新技術情報を必要としません。
任天堂じゃないですが、枯れた技術の水平思考でゲームは作れるんです。


3,みんなが一つの話題ゲームをやるのではなく、趣味志向が細分化され市場も分散


そういう時代になったのなら、そういう時代に合わせた開発体制が必要になってきます。


しかし、小規模なソフトでもグラフィックはそれなりの物でないと売れない、、ということもあるかもしれません。
それで、小規模ながら実験的なことがいろいろ試せる、
WiiウェアDSiウェア、XboxLiveArcade、PlayStationStoreなど
が有力な選択肢になります。


が、しかしWiiウェアDSiウェアはまだ始まったばかり。
XboxLiveArcadeは海外市場であり、
PS3もまだ普及台数的に難しいところはあります。


以下に続きます。

4,ネトゲはさらなる大型開発にあたり博打要素が高い。

5,描画エンジンを買うと、結局差別化しにくい。

6,大規模開発、3D、物理演算などの根幹を担うシステムの先を行ってるは北米。


この3つも大規模開発ゆえの問題なので、
体力のある大手に任せましょうw

7,洋ゲーが日本のいいところを真似できるようになった


ユーザーとしてはいいことですね。
ただ、洋ゲーのグラフィックは「濃い」ので
この壁はでかいと思います。


この点で日本市場に乗り込まれるリスクは低いかと。


気をつけたいのが、ハリウッドぐらいわかりやすくマイルドに、、
例えば洋ゲー全部にトゥーンシェードモードがついて、
顔の堀だけ変えられて、大作は大作なりのマーケティングを日本でやられると、
日本で受け容れられる洋ゲーになりえそうにも思うんですけどね。


、、、それでもリアルな世界観がいまいちなじめないかなー。

8,DLCダウンロードコンテンツ)はショップや流通を絡めて盛り上げれない


その代わり1本あたりの価格がユーザーには安く、メーカーとしての利益は高いわけで悪くないですよね。


ショップの棚と違って在庫切れもなく、ずっと置いておけるロングテールなところも魅力です。

9,DLCはパッケージゲームほど広告されない


これはまだ市場が本格的に立ち上がってないので
大きな広告ができないということでしょう。
ほんとに長い目で利益を得るような。


今から仕込んでいけば来年、再来年あたりはわりと明るい気もします。


例えばTIME誌の2008ゲームベスト10という記事では売り上げではないでしょうが、パッケージゲーム以外が3作品ランクイン。
9位にiPhone
8位にFlash
2位にXboxLiveArcade
のタイトルが並びます。


Game*Spark - : 『米TIME誌が選ぶ、2008年のビデオゲーム』 TOP10 by riot_兄
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=7500


音楽CDランキングが、着うたランキングに変わったように
ゲームダウンロードの浸食も結構速いスピードではじまってるのかもしれません。

10、DLCは課金システムの壁が高い


一度Webマネーなどのポイントを買うか、
クレジットカードが必要ということで確かに壁は高いです。


この大きな壁を取っ払ってるのが、
携帯アプリの少額課金システムともいえます。


しかし携帯キャリア向けに開発するのは
あまりに対応機種テストが多く、
しかも新製品が毎期発売されるごとに追加テストで、
容量の制限もあり、
なによりインターフェースが全然ゲーム向きでないという
何重苦もあります。


DLCモデルとして理想的ながら、
今度は携帯キャリアのシステムがボトルネックになってしまう。


ここで先に挙げたiPhoneが、世界同一機種で同じアプリをダウンロードで遊べるということで
DLCに置いてはニンテンドーDSを上回る市場を一気に獲得したことに注目されてます。


iPhoneiPhoneである以上、
新機種が発売されても下位互換の可能性は高いですから
5年目でハードの移り変わりがあるというコンシューマ機より
DLC市場では一番の狙い目かもしれません。*1


11,E●,ス●エニ、セ●、が悪い


ちょっと、記事の中で伏せ字なのでどこのパブリッシャーを指してるのかまったく検討がつかないですね?



記事を追って話が分散したw
まとめましょう。

大規模開発ではなく、DLC販売を目指す流れ


欧米でも結構いろんな開発メーカーが解散したりレイオフしたりしてますが、

Game*Spark - : 『Haze』や『TimeSplitters』の開発会社Free Radical、スタジオ閉鎖の危機に by riot_兄
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=7567
Game*Spark - : EA、『Need for Speed』の開発元など9つのスタジオを閉鎖、1000人規模の解雇に by riot_兄
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=7577
Game*Spark - : Electronic Artsが、日本の開発スタジオを閉鎖に! by Miu
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=1173
Game*Spark - : クローズドドア…『Shadowrun』の開発会社FASA Studioが閉鎖に by riot_兄
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=3669
Game*Spark - : 『Halo Wars』『Age of Empires』のEnsemble Studiosが閉鎖、MSが公式に認める by riot_兄
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=6918
Game*Spark - : 社員は全員解雇『Hellgate: London』のFlagshipが閉鎖?関係者は報道を否定 by riot_兄
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=6492
Game*Spark - : THQ、五つのゲーム開発スタジオを閉鎖、人員削減と複数プロジェクトの中止も by riot_兄
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=7254
Game*Spark - : デベロッパーの有名どころ、Free Radicalが新しい給料制度を発表 by Kako
http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=3793


大規模開発ゲームはある程度淘汰されても残るでしょう。
ブルーレイ50GBを100万人が同時にダウンロードするわけにもいかないでしょうし。


大規模開発を逃れたらいろんなしがらみも解決し、
DLCは理想的に見えます。
日本でその市場はまだ大きくありませんが、
課金システムまで含めてiPhoneは有力でしょう。


AppStoreには、ユーザーレビューがついて回るので
「ほんとにいい物が売れる」好循環を少しは期待してもいいかもしれません。


WiiDSiPS3,XBOXでは、
やはり課金の問題が一番大きいですね。
ネット接続率は、PS3や、XBOXを買う層なら問題なさそうで
WiiとDSは任天堂がしきりにネット接続の啓蒙活動をしてますから
徐々になんとかなるでしょうw


DLC陽の広告戦略だって、昨今はブログパーツとかいろいろやりかたがあって、
市場規模が広がるにつれお金を投入できると思います。


結局最大のボトルネックは課金!
各プラットフォームとも、無料でDLできるコンテンツもたくさんありますし
その仕組みが分かれば、Amazon経由でもゲームショップでも課金カードを買えると思いますが、、、めんどくさいかな?
僕はそういう習慣が根付くまでの時間の問題かと思いますが、、、


じゃあ例えばこういうのはどうでしょう?

ゲームのDLCに携帯キャリア課金を使う


普及率一人一台になろうかという勢いの携帯電話なら、
携帯キャリアを通じてWiiや、DSのゲームを課金DLしてはどうでしょうか?


ちょっとぐらいキャリアにマージン払わないといけないでしょうが、
課金代行してくれるなら、Webマネーとかを買うよりずっと楽かもしれません。
Amazonに注文したって、届くまですぐに遊べないですもんね。


、、、というか調べたら任天堂ソニーはすでにやってますね^^;
対応キャリアは3キャリアというわけではないですが。
そこまでやってまだ市場が伸びてないのは
はじまったばかりで認知度の問題か、
まだ大ヒットソフトがでてないせいか。



iPhone含め、この方向ならゲーム業界はやばくないんじゃないかと思えますが、
WiiとDSは絶好調ですし、PSPもモンハン効果で好調でしたし
通常通り売れてるハードへ向けて作るのもありですね。


DLCタイトルいろいろ見たのですが、
任天堂ソニーはまだ始まったばかりとしても、
360のタイトル充実ぶりをみてると、
やはりこの規模のゲームソフト開発が、
これぐらいの規模のゲームが一番ゲームゲームしてて楽しめそうに思えます。
重厚長大に見えないので見た目で把握しやすいんですよね。
キャラクターのサイズ的にもプレイヤーを圧迫しないしw


むしろこういうサイズのゲームがPS2後期以降ポッカリ空いてたから
ゲーム業界が苦しくなったんじゃないか?とも思ったりします。


とすると、DLCの認知不足が、、
日本では売れてない360じゃなく、特にWiiなどでの盛り上がりが
ゲーム業界にとっての救世主になるのでは?
こういう仕組みとユーザーがオンラインで買う習慣さえ身につけば、大丈夫と思うのです。


、、、ならば次のエントリーで
現状の各パブリッシャーの熱いオススメソフトや、
課金システムを軽く紹介しましょう。



今、ダウンロード配信ゲームが熱い!〜冬休み直前、ダウンロードゲームオススメ記事〜 - teruyastarはかく語りき
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20081222/1229899491

*1:MacOS9の下位互換をぶった切った歴史はあるんだがw