teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

大人に混ざって子どもが戦うJRPGについて

日々是遊戯:海外ユーザーが指摘する「JRPGが変えなければならない7つのこと」 - ITmedia Gamez
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/0902/03/news054.html


1:子供のキャラクターをパーティに加えるのをやめさせるべき


パーティに一人はいる、幼い子供のキャラクター。
でも生きるか死ぬかのミッションに、9歳の子供を連れていくのはどうなの?

ゲームプログラマの恋愛工学と金儲け : 外資ゲームプログラマが実際に現地で感じてきた。北米におけるFF13への熱い期待
http://blog.livedoor.jp/woopy_doo-game/archives/51001486.html


ホープとヴァニラは本当に場違いだ・・・。
いや、キャラクターメイキングを批判しているわけじゃない。
性能の良い、綺麗で活力的で魅力的なキャラだと俺も想う。
しかしこの系統は欧米で受け入れられた試しはないからな・・・。
向こうで暮らしてみれば判るが、
この二人は本当に小学生低学年の様に写ってしまうものだ。


海外でこういう意見があるのは知ってて、
でも向こうで住んだことのない自分にとっては
「魔法や超能力が出てくる世界で子供とか関係あるのか?」
「死んだ奴が簡単に生き返るとか、
勇者がタンスからモノを盗むとかあるんだし、ゲームだからいいじゃん。」


などと思ってました。
言いたいことはわかるし、海外で受け入れられそうにないのも
海外のヒットタイトル遊んでたらわかるけど、
そもそもどういう文化背景でそうなってるのか肌感覚がいまいちつかめない。


ところが、ある記事で僕でもわりと納得できる一文を見つけました。

山本弘のSF秘密基地BLOG:「非実在青少年」規制:目に見える形で反論を提示する
http://hirorin.otaden.jp/e92767.html


 1954年、合衆国議会の少年非行対策小委員会は「コミックブックと非行」と題するレポートを発表、青少年に悪影響を与える可能性のある表現を規制するよう、コミックス出版界に勧告した。


 これを受け、全米コミック雑誌協会は「あらゆるコミュニケーション・メディアの中でもっとも堅苦しい」と彼ら自身によって評されたコミックス・コードを制定した。1954年8月26日のことである。
 その内容は次のようなものだった。


「犯罪者を魅力的に描いたり、模倣する願望を抱かせるような地位を占めさせるような表現を行うべきではない」
「いかなる場合においても、善が悪を打ち負かし、犯罪者はその罪を罰せられるべきである」
「残忍な拷問、過激かつ不必要なナイフや銃による決闘、肉体的苦痛、残虐かつ不気味な犯罪の場面は排除しなければならない」
「いかなるコミック雑誌も、そのタイトルに『horror』や『terror』といった言葉を使用してはならない」
「あらゆる、恐怖、過剰な流血、残虐あるいは不気味な犯罪、堕落、肉欲、サディズム、マゾヒズムの場面は許可すべきではない」
「あらゆる戦慄を催させたり、不快であったり、不気味なイラストは排除されるものとする」
「歩く死者、拷問、吸血鬼および吸血行為、食屍鬼カニバリズム人狼化を扱った場面、または連想させる手法は禁止する」
「冒涜的、猥褻、卑猥、下品、または望ましくない意味を帯びた言葉やシンボルは禁止する」
「いかなる姿勢においても全裸は禁止とする。また猥褻であったり過剰な露出も禁止する」
「劣情を催させる挑発的なイラストや、挑発的な姿勢は容認しない」
「不倫な性的関係はほのめかされても描写されてもならない。暴力的なラブシーンや同様に変態性欲の描写も容認してはならない」
「誘惑や強姦は描写されてもほのめかされてもならない」


これの施行が50年以上も前。
たとえ今は形骸化したとしても、
社会的にここまで子供メディアが規制されて、
そこでずっと子供たちが育ったのなら
後に立ち上がったゲームメディアで、、
JRPGで違和感があるのも当然かなと。


もちろん、文化、政治、歴史、教育、人種、犯罪率、
もともと日本人そのものが年のわりに幼く見えるとか、
あれこれある要素の一部でしょうが、
向こうで筋肉ダルマのハゲが持て囃され、
可愛い女性ではなく、強い女性が描かれて、
世間からどう見られるのか?
などの背景にとてもしっくりきました。


もし、何かの研究で
「国ごとに求められるヒーロー像」
なんていうのがあれば、一読してみたいものです。