teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

理系男子が理解できない非生産視点


id:kaerusanuのこのエントリーがとても面白かった。


記憶はあなたを構成する - かえるの開発工房
http://d.hatena.ne.jp/kaerusanu/20100612#p1



なるべく難しい単語抜きで僕が勝手に超訳編集をすると。

記憶には種類がある


ひとつは論理型(男性脳)、
もうひとつは物語型(女性脳)である。
もちろん、両方を獲得することは可能である。
優勢が性別とは逆の人もたまにいたりする。


論理型は、論理を考えるのが得意になり、
構造の構築、分析すること、抽象化することが得意となる。


一方、物語型の方は、
話すこと、対人のコミュニケーション、
物語の構築、自意識の構築というものが得意となる。


バランス


大事なのは、この両方がバランスよく発揮されてこそ
新しい視点や関係性が見えてきて、
最高のパフォーマンスを発揮出来るということ。


論理的な理系男子には特に
このバランス感覚が欠けている人が多いかもしれない。
仕事はクールで論理的に、感情など入る余地はないと
その方がずっと効率が良いというのは当然の論理だから。


しかし、それは部品としての考え方。
最高のロボットになる考え方。
組織における今月のパフォーマンスを最優先する考え方。


だが実際にビジネスは「感情」で動くことが多々ある。
論理的生産システムは「人間関係」の感情で大きく狂う。
論理的判断は、かならず論理的範囲以下の結果しかもたらさない。
感情における、共感や信頼は、
見えないコミュニケーションコストをとんでもなく引き下げる。


感情を覚える


感情は組織の部品としての物語ではない、本来の自分自信の物語。
1ヶ月のパフォーマンスではなく、
自分が生きてきた時系列の記憶からくるもの。


会社が示す生き方とは別に、自分自身の譲れない感情をもつこと。
自分の根がどこにあるのかさかのぼって確かめること。
組織においても譲れない自分の根を感情で主張すること。


それが通るか通らないかとか、
それによって周りからどう見られるかなどはたいした問題ではない。
それは同時に相手の感情を受け入れることを学ぶことになる。


論理的な組織は最高のロボット兵士を欲しがるが、
そういう組織はいずれGoogleみたいな
最高のコンピューター軍団に取って変わられるものとなるだろう。


そうではない、ロボットではない「人材」というものは、
会社人間にはない物語の根をもつ。
その物語の多様性こそ、論理では予測付かない可能性が含まれる。


自分の根を探し、ときに譲れない感情を発露すればこそ、
初めて自分自信や相手を理解し、信頼できる。


後半は僕の勝手な加筆だが気にしない。
しかし、この話は面白いので
この話そのものの起源、根をたどり、
時系列の物語、関係性をたどってみる。


そもそも男性脳、女性脳に違いはあるのか?


2009年1月にNHKで放送されたこの番組


NHKスペシャル|女と男 最新科学が読み解く性
http://www.nhk.or.jp/special/onair/woman_man.html


この番組は男女の違いを3回に渡って紹介する長編で
その中で男女が同じことをやっていても
脳の使い方が異なることに対して、
原始の狩猟生活までさかのぼっています。


いわく、

男性は狩りで獲物を追い詰めるために

毎日狩場が変わり、獲物を追いかける3D空間認識能力、

地図はちゃんと読めるし、運転も3Dゲームも得意なのだ。

一つの獲物を捉えることへの集中力、

入り込むと周りはみえなくなるけど、、、

獲物を捉えるための様々な道具の扱い、

メカとか道具に強いんだね(・∀・)

連携プレイのためのヒエラルキーチーム構成

だから、自分勝手な都合で行動するんじゃねえ!(゚Д゚)

などが発達したといわれ、

女性は果物や木のみなどを集め、

果物までの目印となる地形、オブジェクトの象形認識能力

目印を元にたどり着く。実は目印のある地図を読みとる能力は男より速い。

多数の細かい実を見つけるための注意発散能力

とにかくよく気が利きます。浮気もバレます(・∀・)

前の年にどこで実が成った事を覚えておく、細かい時系列記憶能力

(´∀`*)ウフフ今日は何の記念日だと思う? ( ´ー`)ハハハシラネーヨ

争いをうまないためのコミュニケーション、共感能力、フラットなチーム構成

あんだけ悪口言ってたのになんで会うと仲が良いの?

などが発達したという説が有力とされています。



特に男女の付き合いで、

女性はコミュニケーションとして
ただ共感して話を聞いて欲しいだけなのに、
結果を出すことをプライドにする男性は
必ず論理的にそれを解決しようとし、
そのため途中で話を折られる女性は
まるで自分が否定されたように感じてしまう。

ということなので男性の皆さんココは特に注意してください。
親身に相槌を打って話を聞くだけでいいそうです(・∀・)


論理的な男性は理不尽でも縦社会に従い、共感的な女性は公平平等じゃないと許せない。


女性が理不尽に対してわりと言いたい放題で
正義公平を通そうとする強さと、
男性がヒエラルキーの仕組みの中で
その理不尽をしかたないと諦める弱さは、
フラットに互いの立場を平等に見る共感能力と、
ヒエラルキー縦組織で最大の結果を出すための論理的能力に根があるのかもしれません。



例えば、狩りが失敗してしまい成果を上げられない事もある男性に比べ
木の実や果物は、春夏秋冬それぞれの実を
1年のサイクルを通して見つける女性のほうが、(かつ南国近くなら)
成果は安定しています。


狩りと違って自然発生の木の実は
女性がいくら頑張っても実がたくさんつくわけではないので
狩りのように結果を追い求めて頑張る意味はなく、
むしろ誰かが取りすぎるのをお互い監視して抑止するため
共感とコミュニケーションのほうが重要視されます。
((´∀`*)ウフフお互い抜け駆けはなしね♡ (^ω^)うん友達だもんね♪ ( ´,_ゝ`)クックック・・・)



つまり男性の狩りは失敗のリスクが高く、リスクを恐れやすいが
女性の木の実は男性の狩りよりかは安定してかつ、
狩りの結果や、木ノ実の量は自分でどうしようもないため、
フラットな正義や公平さを言いやすいかもしれない。
(女性が働く現代はまた違うのだろうが)
同じように女性は家庭にいる限り、
ヒエラルキーやその責任とリスクをあまり重視する必要がないように思う。


だがなぜ僕が非生産的な視点などを身につけねばならぬのか?


理系男子からみると、
女性はほんとにどうでもいいことばかり話して、
どうでもいいブランドや飾りをつけて、
まったく生産性の無い会話と行動ばかりに興じるのは
ハングリー精神の欠如としか思えない!!
ガクガク( ((n;‘Д‘))ηボクガイッタンジャナイヨ


だが実は現代日本におけるハングリー、「飢え」というのは
プライドの飢えでしかなく、
(プライドを捨てたらどんな仕事でも必ず食える)
大局で観れば、男性のプライドがまったく食えたものではないことや
ビル・ゲイツから見たらそこいらの男性の生産性など
女性の会話となんら変わらないレベルでもあり、
それを論理的に考えると欝まっしぐらになる。
論理的限界、自分のちっぽけさを自覚せざるを得ない。


それに生産性の話をするなら、女性が
「私は愛する人の子供を生産することができる」
と言われると、多分ビル・ゲイツでも勝てないだろう。*1


論理だけではちっぽけな自分の見える世界は変わらない。
最強の生産性があがる論理マシーンはロボットでいい。
人の人生でそれを目指すのは無意味だ。
全てを犠牲にして何にも勝てず燃え尽きるだけだから。


バランスをもった非生産的な活動こそが論理の限界を超える生産性につながる、、、かもしれない。


こういうふうに考えてみた。

ときに仕組みや論理を考えないで世界を観る方が感動できること。
ときに、論理的に動かず、感情のまま行動する方が自分の想定範囲外の結果を得ることもあること。
ときに論理的な善悪の判断をしないこと。はじめは共感して無条件で認めてみること。
ときに細かい正確性を追求せず大雑把であること。
ときに損得勘定を放棄すること。
ときに非論理的なカッコ悪い情熱に酔ってみること。
ときに子供たちと一緒に遊ぶこと。

こういうことが、他人と同じものを見ても
新しい視点、新しい世界が見えるのにつながるんじゃないかと僕は思います。
はじめての恋愛で世界の視点が変わるのとも似てるかもしれませんね。
それとも恋愛すら非生産的な事になるでしょうか?



趣味でもいいし、仕事に織り込んでもいいから
1日のうちにそういう時間や習慣をもつ。
それも無理であればせめて、
週の休みぐらいは違う自分になれる場所を探しに行って、
非生産活動をおおらかな気持ちで感じる。



そのバランスをコントロールするために、
また秩序だった新しい論理へ戻ってくる。
そしてまた、時には感情優位に遊ばせて
自分が認識できる認められる世界を一つ一つ大きくしていくのが
螺旋のように見える世界が広がる、陰陽的なバランスなのかもしれません。




...Don't think. feel.









補足:参考番組について


上記スペシャル番組「女と男」は
僕が見た2009年度のTV番組で第1位にオススメする番組で、
男女の考え方の違いで理解できなかったり、
お互い腹を立てて喧嘩する前に
中学生から大人まで必見じゃないかと思われます。


男女お互いがなぜこうまで考え方が違うのか、
ビジネスにおける対処や、学校でやる最新のクラス構成など
ブログ記事にはないヒントになる新しい視点が盛り沢山ですが、、、
このDVDは高いw


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映像で筧利夫深津絵里がいたほうがわかりやすいのですが、
どうやら書籍版も発行されてるようなので、
こちらの方が気軽に読めるかもしれません。



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NHKオンデマンドという手もあるようです。
購入したら2週間見れる。
DVD買うよりは安いですねw


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ではでは。

*1:対女性に論理的反論は無意味だ