ホッテントリに英語と字の、高速学習方法が上がってました。
ところがこの方法、どちらもほぼ同じやり方なのです。
404 Blog Not Found:訳すな、訳してもらってから読め
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51157614.html
やり方は、三ステップ。
1. まず、お気に入りの訳本を見つける。
2. それをストーリーがそらで言えるぐらい読み込む
3. そうしてから、原著を読み始める。
こうして物語をあらかじめ知っておいてから読み始めれば、面白いほど速く読めるはずである。ただし、ここで調子にのって速く読み進めているつもりが単にページを速くめくっているだけにならないようにすること。パラグラフは飛ばさないこと。「あの台詞は英語ではこうだったんだ」というのを見つけながら読み進めること。
1日2回50音を書くだけで字がうまくなる - タケルンバ式硬筆トレーニング - タケルンバ卿日記
http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20081226/p2
透けるぐらいの紙を用意して。
# 1回目は見本をなぞる
# 2回目は見本を横に置く
#欠けているデッサン力がわかる
id:HolyGrail / 携帯百景 / takerunba
http://movapic.com/pic/2008122614470349546fd7a51ac
何が同じかというと、
達人の技術を頭ではなくとにかくまず体で覚える
ところです。
この英語や、綺麗な字は頭で覚えることじゃないのか?
ここでいう「体で覚える」というのは、新皮質大脳前頭野を通さず小脳とか海馬とかいわれる脳の自動化領域に落とし込む、自分の脳をコンピューターとすると、batファイルや常駐プログラムに落とし込むような、、、、、、
、、、、えーっとw
意識しなくても車が運転できるとか、ワープロが打てるとかそういうレベルで頭では考えなくても「体で覚える」とここでは使います。
達人の物まねをひたすらして、自分の自動化能力へ落とし込むとてつもない効果
物まねしながら、海馬へ落とし込むこと自体は地味で大変な作業で1日で効果が劇的にあがるものではないかもしれません。*1
ですが一度身についてしまえば、自分の標準能力がそのLvとなり
同じ力で圧倒的に入出力が違ってきます。
だから上の2つの方法は効果的と思うのです。
そして、この方法論は他にも応用できます。
絵の高速学習の場合
誰が言い出したかわかりませんが絵には、
週に一回、写真を模写するとどんどんLvが上がる
という初〜中級者用の高速道路が存在します。
やはり欠けているデッサン力が修正されるわけです。
絵でメシを食おうと目指す方は1日1回でもいいかもしれません。
PCで絵を描く人ならレイヤー機能をもったお絵描きソフトで
模写したい写真を半透明の下敷きにすることでいつも描いてる絵とのズレが実感しやすくなるでしょう。
Gimpをダウンロードする
http://www.dougamanual.com/blog/136/792/e3618.html
印刷して、字と同じようにトレースするのも上達の早道なわけです。
また、かならず写真じゃなくても
お気に入りのイラストレーターなどを模写するのもいいかもしれません。
現実のデッサンよりも、テクニックを自分に落とし込むという意味で。
この場合、一人のイラストレーターだけをトレースで追っていっても、細部の構成やセンスまではトレースできないでしょう。
そこからさきは、高速道路のむこうがわの話。
そのままでは劣化コピーにしかなりません。
ですが、複数のイラストレーターを自分の中に取り込むと
それはそれで自分の中で錬金合成されるように、
自分なりの味を出すたくさんの引き出しとなるでしょう。
*2
子供の自転車の覚え方
なかなか自転車に乗れない子供がいます。
2輪自転車に乗るには、
「バランスの取り方」
「適切な力で漕ぐ力」
の2つを同時にこなさなければいけないのですが、
はじめて自転車に乗ろうという子供には、
足に力を入れるのと、全体のバランスをとることが体験したことないので
まったくできないのです。
これはTVで良い方法を指導してまして、
とにかく、
「バランスをとることだけをまず体に覚え込ませる」
という練習方法がありました。
これを覚えるとあと意識するのは「適切に漕ぐ力」だけですので
すでにバランス能力が自動化された後はすんなり乗れるようになります。
実際、数時間とかかりません。
方法ですが、
1,まずバランスに邪魔なペダルを外す。
2,自転車にのったまま足で地面を蹴って乗る。
ただこれだけです。
これだけでもちゃんとバランスの訓練になります。
それなりに勢いをつけないと余計バランスがとりにくいのがわかります。
すぐに自転車にのって倒れずに進むということを、体で覚えることができます。
これで勢いをつけて自転車を操縦し曲がったりできるようになって、
子供自身が全然物足りなくなってきたら、ペダルの出番。
いちいち、地面を蹴ってめんどくさかった自転車の操縦がとても快適に面白くなります。
つまり、子供が自転車に乗れないというのは、
この2つを同時に頭で意識しようとして混乱するからで、
ペダルを外し、「自分は自転車を操縦できるんだ」という仮想的な模写を達成した後の方がずっと速く自転車に乗れるようになるのです。
スポーツの高速道路について
高速道路は初心者用なので、学校の部活動を前提にします。
やり方は
大きな鏡と、ビデオカメラを用意する
これだけです。
これは部活でうまい先輩と、自分の動きの違いを実際に目で見て認識するため、
あるいは、プロのスポーツ選手と自分の動きのズレを実際に目で見て認識するためです。
スポーツには単純に筋肉量や、柔軟性、反射神経とかいろいろトレーニングしなければいけないのですが、ひとつひとついちいち認識しようとしても、初心者にはとても無理ということがあります。
例え先輩に、あれこれ注意されてもまったく自分のクセが修正できなずうまくいかないというは、自分で自分が見えないからです。
言葉で注意されて、頭で意識しても全然だめです。
ところが、イメージでこうすればいいんだ、自分はこんなにもずれてるんだとわかれば、理論はすっとばしてとにかく真似からできます。これがてっとり速い。
さらに、中学高校の部活動は3年間で、全国大会を目指そうとするともの凄い時間の壁があり、このズレの認識や、練習方法で雲泥の差がつきます。
実際、空手の型など全国大会常連の高校などでは、大きな鏡もビデオカメラも両方常備されてたりします。
それにビデオカメラでフォームのチェックなどは、プロのスポーツ選手も普通にやってることなので、自分の何がズレているのかと自分自身を知ることが、一番の上達の近道と考えます。
仕事で新人の高速道路
この方法は僕が実際に新人をまかされたとき、とても役に立ってて
いままで4人、業種も違いますが全てうまくいきました。
僕を100としたら、2週間程度で新人も80ぐらいまでこなせるようになります。
通常、80こなせるようになるまで3ヶ月以上かかるだろう、と言われてるのをです。
方法は簡単
「やってみせ 言って聞かせて させて見せ ほめてやらねば 人は動かじ」
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」
ええ、↓これそのまんまですw
名言 ★ 山本五十六
http://blog19.fc2.com/o/orangekick/file/P_Isoroku.html
もう少し解説すると、
このやり方は理論、理屈を言葉で教えるよりも、新人の体に業務を落とし込む作業になります。
だから、「褒める」が中心になる。
逆に、「ミスを指摘する」ということはほとんどしません。
まずこっちが見本をみせ、やり方を教え、
後は基本的に完全に任せて、わからないところはさらに詳細の見本を見せ、
それで新人ができあがったものの、よくできたところだけをさらに褒め、
よくできてないところは、こっちで修正しそれを見本としてさらに新人に返す。
つまり、
見本→信頼→褒める のループなんです。
見せる・信頼・褒めるのループは、
こちらのやり方を完全におしつけるわけでもなく
とにかく相手の成長を、長所を伸ばすことに目的を置いてるため
僕にはない新人の長所を
僕がさらに真似ることができるという福次効果もあります。
でも普通はこんなことやると新人が伸びるのは当たりまえで、
その代わり、そこまでの面倒を自分がみたり、できてないところのカバーをずっと続けるのは大変だと思うでしょう。
でも新人を任された僕自身の実感としては、
任せるのは楽だし、
褒めるのも楽だし、
新人の長所が伸びるほど欠点は自動的に修正されていくし、*4
新人が伸びるほど後々さらに楽になるしで、
まったく心配するようなことはおこりません。
むしろ見本を見せる時間もなくて、新人が意味なく右往左往する余計なコストが増えたり
任せないことによって、責任感やモチベーションをどんどん下げ、
褒めないことによって5月病やら、鬱にして、
欠点の指摘ばかりして体で覚えるまもなく混乱要素を増やし、
新人がいつまでも成長しないから、自分の業務がさらに大変になっていく
ことの経験もあるので、圧倒的にめんどくさそうに見える前者が楽です。
しかしこれ、実際にはいろんな不都合が存在します。
この五十六法は、「部下の成長」を主眼に置いてるのですが、
企業としては企業のローカルルール、
部署のローカルルール、
先輩の都合、
楽をしたいとか、
目先のコストとか、
部下の成長よりも優先度の高いそれらがあるからです。
そういうとこでは、「技は勝手に盗め!!自分で成長しろ!!」
という風になってると思います。*5
それはそれで悪くないと思いますが、
一緒に仕事する仲間と認められるのは何年も先になってしまって、
それまではただのお荷物なんでしょうね。
せっかく同じ場所で仕事するなら最初から仲間として協力するほうが、
契約だけの仲ではなく、一緒にいるスケールメリットがでかいと思いますが。
また、褒めるループができる職場というのは、
どちらかといえばルーズなところが多く、
きっちりと真面目に管理しょうとするほど、
些細なミスは注意され、1人前になるまでは任されず、その真面目さ故に悪循環にはまります。
本人はいたって真面目に注意してるだけなのですが、、
新人の良いところだけを褒めて、欠点を後ろからカバーするようなマネージャーのほうが
ずっと高い結果を出します。*6
これはマネージャー視点ですが、
新人側の視点としても、
自分の他の欠点を無視して、仕事内容を細分化して、ひとつづつ体に落とし込む
というのはとても効果的です。
体が覚えた物は、自動化されますから。
もちろん、そこは凄い先輩達の行動をひとつづつ模写していきましょう。
まとめ
全ては模写して、体に覚えさせることによってそこのコストはゼロとなり、
学習の高速道路ができあがります。
脳の中でも実際に前頭前野を通らず、海馬へショートカットしています。
特に自転車の乗り方が問題としてシンプルで参考になると思います。
複雑に思える問題のペダルをあれこれ外し、
ひとつひとつを体に覚えさせることによって、
複雑な学習をとても手早く、コストゼロの環境構築へもっていけるでしょう。
何が自分のバランスとなるのか、物事の本質を見極めるのは哲学でもありますが、、、
その本質を見極めるのに頭でいちいち考えないというのもパラドックスですねw
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