teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

「おたま」「レードル」問題に対する重要な見解


柳 宗理 レードル (おたま)M
柳 宗理 レードル (おたま)M


マツコ&有吉の怒り新党」という
国民皆様の怒りの声を聞いてマニュフェストを決めていく
こういった政治系番組が好きなのですが、
そこでこんな声が寄せられてました。

自営業男性(39)
私は「安易な横文字の乱用」に腹が立ちます。


シャレた雰囲気の居酒屋さんに行った時のこと
鍋をよそおった際にお玉を落としてしまったので店員さんに
「お玉をおとしちゃったのでひとつ持ってきてもらえますか?」
とお願いしたところ、
その店員さんは軽く鼻で笑うような調子で


「レードルですね? すぐお持ちします」


と言って去って行きました…


私がイラッとするのは、
「お玉=ダサイ」「レードル=オシャレ」とでもいうような考えで
"お玉"がないがしろにされているのではないか?
 ということ。


このままでは日本からいつか
「お玉」という言葉が失われるのではないかと
一抹の寂しさを覚えます…


番組内で有吉政調会長と、マツコ幹事長は
「レードルなんてふざけんな!」とヒートアップ。


他にも
「ズボン=ダサイ」「ボトムス=オシャレ」
「メガネ=ダサイ」「アイウェア=オシャレ」
トレンカ?レギンス?スパッツ?タイツ?
など、「だからファッション誌って嫌いなのよ!」という流れから、


ブラタンクトップ」はどういうつもり?
あれは、「ノーブラのエロい女」という目で見ていいのか?
ということを秘書の夏目三久に二人がかりで追求したところ、
夏目がキレてしまい、残念ながらこの話は終わりました。

横文字、業界用語、短縮用語の乱用は是か否か?


よく若者言葉だの、TVの業界人が使う言葉だので、批判が多いですよね。
もちろんTVじゃなくても、それぞれの業界特有の用語は多いはず。
ネットでしか通じない言葉とかもありますしね。


僕はこれらを「有り」だと考えます。
たんに横文字かするだけでも、ニュアンスが微妙に違ってくる。
素人には「おたま」と「レードル」が同じ意味でも、
その業界にいる人や店の雰囲気からはこれが大きな違いになります。


例えば、「青」と「藍」は素人には同じようなもんですが、
色を扱うプロにしたら全然違うものです。
「赤」と「朱」もそう。
日本語の「愛してる」と「I Lovu you」は大雑把には同じでも
ほんとは違う言語の言葉が生まれた背景がぜんぜん違うので
完全一致する翻訳はありえません。


その業界やグループに詳しくない人には疎外感を生み出す
「横文字」「業界用語」「短縮化」ですが、
その微妙な違いが多様な個性を生み出し、繊細な語彙力の増加と
豊かな表現力へつながると僕は考えます。


もし誰にでもわかりやすい単一化を望むなら、
関西弁をはじめとする地方の方言は全滅したほうが
確かにわかりやすくはなるのですが、
訛りも含めて方言特有の表現こそ
その土地特有の文化を生む土台になると考えます。


その代わりどんどん生まれる新しい言葉や知らない業界用語に
ついていくのが大変にはなりますが、
今はGoogle先生もいますし、
こういう知らない言葉を調べて意味を知るのも逆に楽しいもんで
横文字に目くじら立てる必要はないでしょう。



確かに今は僕も業界用語が怖くて
「アイスコーヒーMサイズをお願いします」としか言えませんが
ほんとはコーヒーなんか飲みたくないわけで、
いつの日か、
ベンティ
アドショット
ヘーゼルナッツ
バニラアーモンドキャラメル
エキストラホイップ
キャラメルソース
モカソース
ランバチップ
チョコレートクリーム
フラペチーノ

をひとつよろしく」

などと噛まずに言える大人になりたいものです。