teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

ヱヴァンゲリオンQみてきた。(ネタバレ)


急展開すぎて完全に置いてけぼりくらいよくわからん。


エヴァはわからないなりに使徒に負けると人類が終わるという建前でやってたけど、今回はヴィレ(WILLE)とネルフに分かれて何を戦ってるのやら。旧エヴァから推察するにゲンドウの目論見に気付いたネルフスタッフが反旗を翻したのだろうか。にしても説明がなさすぎて物語に入っていけない。どちらの目的も全然わからない。


そう、説明がないというのは14年経ったヴィレスタッフがみんなやな性格になってることもある。サードインパクト後の彼らはなんかうつむき加減で愚痴っぽい。旧エヴァ、いやヱヴァ破までは絶望的な状況でも前向きに開き直ったような逞しさが彼らの魅力だったのに今回は冗談のひとつもなくひどく過去を後悔しながらなんの希望も伝わってこない。せっかくのかわいい新キャラ鈴原の妹でさえもそうなので彼らに感情移入ができない。かわらずにいてくれたのは真希波だけか。アニメでリアリティのある生々しいスタッフの感情なんて僕は求めてなくて、やはり非日常の中の希望であって欲しいと思う。


逆に序盤の宇宙戦、アスカにやたら状況説明セリフが多い。心の声でなく誰に向かって説明してるのかわからない不自然さで戦闘状況をしゃべる。これは本来ミサトさんやリツコさんマヤ青葉カジ冬月といくらでも周りの解説役がやってたことだったのにみんな解説役を降りてしまった。でも「この戦闘の何が凄いのか」という状況は本人にしゃべらせてはいけない。それは主役が歌いながら戦闘するようなもので説得力にかける。今回のヱヴァQは総じてこの解説役なしに凄い戦闘が行われてるせいで、僕みたいなディープでないファンからは最後までこの物語の何が凄いのか何が行われてるのかまったくわからず置いてけぼりをくらったという印象だ。


どうしてこういう構成になったのか、Qだけの尺でこれが限界ならもしかして最終劇と同時上映ならと思わずにはいられない。


あと他に気になったのはブリッジの3D演出。
ブリッジをカメラが回りこみながらミサトさんが戦闘指揮してるカットが何度かあるわけだが普通のアニメカットでやるより全然動きが止まって見える。というか本来司令室に動きなんてあるわけないのだけどアニメのカット割りだからこそ動きが脳内補完されてのであって、リアルにそうカメラ回りこまれてもゲーム的客観視点みたいでいまいち入っていけない。カメラワークの問題なのか、単純に作画間に合わなくてここが後回しになったのかと邪推してしまうほど違和感あった。


多分たくさんのファンからなっとくのできる物語解説がこれから出てくるのではと思う。最終劇とあわせてこれらを理解した上で見るとまた違う感想になるかもしれない。単独で見るにはちょっとついていけなかったけど、それでも最終劇をまた期待して見に行ってしまうんだろう。やっとファーストガンダムの呪いにかけられてガンダムを追い続ける人たちの気持ちが分かったような気がする。エヴァの呪いにかけられてるのが自分の世代なのかと。