京都市立堀北高校、驚異の進学率の秘密を探る。

第65回(2007年10月16日放送) | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/071016/index.html


<てるやん>

国公立大学合格者が6名だった学校が
改革後、130名へ大躍進。(内、京都大学合格30名以上)
この学校はいったい何をやったのか??


結論から。
「探求基礎学科」の設立である。


「探求基礎」とは?


生徒数名でグループになって自由に一つのテーマを研究する時間。
学校の最新機材などを使って、さながら大学研究機関のように
興味ある対象を追求・発表することである。


堀北高校の探求科にはこれが週のうち2時間ある。
後は「やるべきことをやるべきときにやる」これを校長自ら実践してるぐらいで
他に特別な授業とか取り組みはしてないとのことだった。


それがなぜ「堀北の奇跡」といわれるまでになったのか?
荒瀬校長は生徒の「知りたい」を追及していった結果だという。


番組は校長の人柄と、学生国際会議に焦点が移ってしまったため
校長あってこそみたいなところで終わってたが、
もう少し勝手に分析してみよう。




例えば優秀な学生と、普通の学生の違いを考えてみよう。


何でも楽しいという友人
http://anond.hatelabo.jp/20070823233243


優秀な学生
「勉強って面白い!!」


普通の学生
「勉強ってなん役にたつの??」



勉強に対する姿勢がもはや決定的に違っている。
これでは優秀な学生が大学に合格するのは当然であり、
普通の学生が落ちるのも当然だ。



ではなぜ、学生にこういう違いがでるのか?


優秀な学生の場合「知りたいからやってる」のであり
普通の学生の場合「義務でやらされてる」わけで、


優秀な学生は「勉強が何に役に立つか」を
学生のときからありありと実感してるのだ。


普通の学生ではこれはありえない。
なぜなら体系的な基礎学力が役に立つ場面というのは、
一流のスポーツ選手が自己トレーニングや戦略を考えたりするときとか
ビジネスマンが仕事の応用、戦略、開発など
きっちり成果を求められる場面、
それが報酬として返ってくる場でないと実感できないのは当然なのだ。


学校で勉強ができないからといって、
給料が下がるわけでも、死ぬわけでもなく、その上遊んでてもいいのだから
勉強をやる必然性はまったくなく、
やったところで普通は何の役にも立たない。


「学歴が将来役に立つ」というのも学生にはまったく関係なく、
学生にとっては「今」しか実感できない。
(むしろゆがんだプレッシャーにしかならない)


また、将来の地位ために今の楽しみを犠牲にするとかは周りの学生からみて
「気持ち悪い」というのも自然な感覚だ。
そんな環境で無理に勉強するのは苦痛以外のなにものでもない。
勉強自体が楽しくなくてはいけないのだ!



逆に大人になって社会に出て初めて
「勉強しなくては!!」と実感できる。


でも学生の頃にしみついた習慣を変えることは難しく、
プライベートタイムに何か少しでも仕事のためになることを学ぼうと思う人は
全体の2割ぐらいでしょうし、
その中で、実際に実行する時間を工夫して捻出する人は
その2割の中のさらに2割ぐらいでしょう。


とすれば、やはり学生のときに「勉強の楽しさを実感」しておくことが
ベストなわけです。




さて、優秀な学生それぞれが
「勉強する楽しさ」
「体系化して読み解く面白さ」に至る経緯は千差万別かもしれません。



そこで130名の合格者をだした堀北高校の場合を考えてみましょう。


肝は週2時間の「探求基礎」です。
週2時間が生み出した奇跡。



研究テーマはしょうもないものから、
大学研究機関が扱いそうなものまでピンキリ。


大きなテーマに挑むのは誰だってワクワクします。
しかしここで深く入っていくと、
自分たちの基礎学力のなさに打ちのめされる。


どんなテーマでも深く掘ればほるほど、
基礎学力の応用が身にしみてわかってきます。
ここでは理数系の能力が必須。


さらにもっと深くほると、戦略も開発もチームも、
哲学の領域にいきます。
ここでは歴史、文学などの文系能力がものをいいます。
たったひとつのテーマから必然と全ての学科へリンクしていく。


学生にはすでにさまざまな義務学科が用意されてるのだから、
必要なのは
「自分のやってることに勉強が役にたってる!」と思わせる
たった週2時間の動機付けが必要だったわけです!


「勉強が何の役に立つかわからない」という学校と
「勉強って実際役にたつしあれこれつながって面白いね」という学校で
進学率が段違いになるのは当然なわけです。



自ら時間を工夫して捻出しないといけない社会人と違って、
学生は探求基礎で実践する2時間と
基礎学習を学ぶそのほかの時間を強制的に入れられてます。
もちろんワクワクするテーマほど、2時間じゃ足りなくて授業外でも
いろいろやってるかもしれません。



そしてこの光景、、どこかでみたこありませんか?
そう、前のブログでひたすら取り上げてたGoogle20%ルールです。


Googleは自分たちの検索、サーバー技術に関する範囲内なら
就業時間の20%を自分の好きな研究にうちこむことを義務付けてます。
この20%ルールからさまざまな画期的なサービスが誕生しました。


しかし堀北高校をみて改めて思うのは、
全ての技術者が、検索やサーバー技術を
常に別の視点から模索することによって
さらに、検索やサーバー技術への理解を深めてることにもなるのでしょうね。
20%ルールの応用から必要と思われるものを、
メインの80%の基礎技術の仕事で磨きかける。。みたいな。



さて、堀北高校以外にも、
「知る楽しさ、勉強が役に立つ実感」を教えてる学校、塾、私立とかは
他にいろいろあると思います。
逆に、それが当たり前だとしたら、なぜこれまでの学校は
何よりも一番大事な「知る楽しさ」を教えてこれなかったのでしょうか?



仮説ですが、この原因は「大人が学校を作ったから」だと思います。


いや、大人が教師として子供に教えるのだから
大人が学校を作るのは当然です。
大人は真面目に考えます。
子供のためにも、日本のためにも、
学校で学ぶべき科目とはどういうものなのか?


自らの経験を振り返り、これは絶対必要だとか、
これを学んでれば確実に人として成長するとか、役にたつとか。
練りに練ってベストな科目をそろえました。



この中に大きな間違いがあります。



「自分の経験を振り返り」


すでに社会を経験した人が
「もし自分が今子供に戻ったら」という
ありえない設定の学校になってるのです。


当然実際の子供は
「社会経験をした学習の必要性を迫られてる子供」じゃなくて
「社会経験をしてない学習にあまり意味をみいだせない子供」のほうです。
大人の視点じゃない、子供の視点の学校ができてなかった。



「勉強の意味を、楽しさを実感させる科目」は必須事項だったわけです。



いや、もしかして戦後の環境では
「親や、家族を楽させてあげたい」という勉強に対する動機付けが
自然とできてたので、これは必要のないことだったのかもしれません。


しかし経済発展後の日本は、
「親を楽させてあげたい」どころか
「親のすねをいつまでもかじっていたい」ぐらいに大転換しました。
大きな動機付けはもう完全になくなってます。
でも学校は戦後の初期設定のままなのです。



たった週2時間の動機付け科目。
これを加えるだけでここまで変わるのです。
これを見た、学校関係者は今すぐ緊急会議を開いて、
来年度からでもテスト試行したら楽しいと思います♪


もちろん細かい対応や、そこに至る詳細な過程があるでしょうが
それはこちらから。


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関連:
いじめもなく、みんなでテスト高得点とれる学級運営方法の提案 - あるSEとゲーマーの四方山話
http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-500.html




しかし、ここを見てる人は学校運営者じゃない、
学生かサラリーマンか美人若妻かニートがほとんどでしょう。



会社も学校やGoogleのように
強制的に自由なテーマを探らせる時間をとらせるべきだと思います。
習慣を個人で変えるのは難しいですが、
会社の強制であれば無理やり良い方向にもっていくことは可能です。


関連:
どんな企業でも Web2.0化して利益を倍増させるコロンブスの卵が発見された!! - あるSEとゲーマーの四方山話
http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-194.html



サラリーマンや学生が自分の会社、学校を変えられないとしたら、
こちらの本にどうやって自分の大事な事だけに集中するかを
詳細に書かれてますので一読してはどうでしょう?
(引用もとの翻訳は1300ブクマを超えてますw)


関連:
「仕事は与えられた時間まで膨張する」を逆利用してる人 - あるSEとゲーマーの四方山話
http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-525.html


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仕事でも
「義務でやらされてる」のと
「楽しいからやってる」のでは成果も面白さも段違いです。
楽しくする工夫は何百回でも改善していきたいですね♪


コメント追記。

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