teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

Doingリストの拡張版を紹介


前回たくさんブックマークをいただいた記事トラックバックから
「Doingリスト」なる単語を見かけました。


どぅいんぐりすと?、、、なんじゃらほい?


、、で、調べて出てきたのがこれ。

ゆっくりと動きながら高速でこなす、一流の研究者の Doing リスト | Lifehacking.jp


今、そこにある未来:脳内バイパスを作る Doing リストの実践例 | Lifehacking.jp


「いま、なにをしているか」のリスト


Doing リストって、「ToDo リストと何が違うの?」と言われるかもしれませんが、何も違いません。
誰しもが書いている、やるべき事を適度の粒度で書き込んでいるだけの単純なリストです。


ただし、その考え方に3つのポイントがあります。



「今やっていること」がアンカーされていて、かならずリストから行動が生じている。
リストに書かれていない事はしてはならない。



途中で割り込みが生じた。
タスクの前提条件をクリアできていないので別タスクを行なう必要が生じた。
単に達成不能だった。


この3つの場合は、割り込みタスクか「次になにをするか」をリストに加えて次に進む。
止まらない、次に進み続ける。



リストの下までいったら、残っているのは割り込みタスクと、次のアジェンダのみですので、
それを元にして次の Doing リストを作って上からこなしてゆく


これだけです。

(細かい話はリンク先におまかせ)



「あ、これ僕が今年からはじめた”ToDoリスト”と全く一緒だw
へーーー、ToDoリストってこんなに役にたつのになんで
デスクワーカーに教えないのかなあと思ってたら
これは”Doingリスト”っていうのかあ。。。。。」



と、初見で思ったのですが、どうも一流の研究者や、
それを試した人の記事を見ると、僕がやってるのとはちょっと違うようです。
定義はまったく一緒なんですけどね?w



例えば、Doingリストの利点、欠点が上げられてます。
利点と思われる、

ゆっくりと動きながら高速でこなす、を試してみた感想 - 今日とは違う明日


行動が錯綜しない


私の場合、何かの作業に取り組んでいるときに、別のことを思いつくことがしばしばある。
それが「ちょっと調べとくか」程度のことだと、つい手を出してしまったりする。
で、知らず知らずのうちに行動が錯綜し、自分自身の手で自分を混乱させることがあるのだ。


このDoingリストがあると、何かを思いついたらリストの最後にそれを付け加えればいい。
この安心感は素晴らしい。
「思いつき」をシンプルに管理できることが、このルールの秀逸さを示していると思った。


上から順番にやるというルールで、次に何をやるかとか考えない


優先順位を考えない、というのも楽で良い。単に上から順番にやるだけなのだ。
このルールがあるおかげで、運用が非常にシンプルになる。
もし、優先順位を考えたりするなら、一旦リストにざーっと目を通して考えなければなるまい。
それは結構、面倒なものなのだ。

欠点と思われる

粒度が大きすぎるタスクを書くとちと辛いが、気にしない


リストに粒度が大きすぎるタスクを書くと、ちょっと辛い。タスクを見た瞬間に、うーんと唸ってしまう。
で、まぁ、すぐに行動できる内容にすべきなのだが、
それを意識するとDoingリストのシンプルさが失われるように思う。
ここは、気にせずそのまま書いてしまおう。


では、粒度の大きいタスクにあたったときどうすればいいか?
一旦、その大きなタスクは完了にしてしまえばいい。
完了というか、削除。その後、細分化したタスクをリストの最後に付け加える。


つまり、粒度の大きなタスクをリストに追加するというのは、
結局のところ、「そのタスクの細分化」というタスクを追加しているのと同義なのだ。

「上から考えずにやっていく」というシンプルさと、
「難度の高いタスクを分解して後ろに回さなければいけない」
という優先付けに矛盾がでてきましたね。


これが、Doingリストの大きな欠点。

フォーカスしているのは、あくまで「その日と次の日」程度であるということ


このリストは万能ではない。
「思いつき」という面で多少の揺らぎはあるが、基本的に目の前の作業しかリストに載ってこない。
ちょっと長めの視点からみたタスク管理には向いていないのだ。


Doingリストは、「今」に絞ってるので「今日」だけの予定とその繰り越しでも充分だと思います。
これを長期計画に拡張できる可能性もありそうですが、それは後述。



もひとつ。

Doingリストで所作をゆっくりにする〜頭は高速に回転させる - シリアル・ポップな日々


▼実践結果


一日実践しましたが、業務時間中、
次々に襲いかかってくる書類と電話と人を片っ端からこなしている中で
Doingリストを意識する余裕はありませんでした。


バブルマップの左側から丁寧にメモを残して今の作業に戻ることで精一杯でした。


割り込み多発で大変みたいですね^^;



ん、また新たな単語。
バブルマップ?


バブルマップのすすめ 〜 ストレスすっきり解消型ToDo管理手法 〜 | IDEA*IDEA


あ、これ惜しいww
とりあえず話戻します(゚∀゚)


Doingリストは、「割り込み発生に対する優先順位」に弱いです。
上から考えないで片付けるシンプルなルールですから、
逆に、割り込みが発生しにくい仕事や職場だと有効だと思いますが、
ほとんどの人はそうはいかないですよね?



んで、僕がやってたDoingリストは、
自分が思いつく割り込みにも優先順位つけられたのでそれを解説してみます。


Doingリスト拡張版


いや、、解説もなにも一言で言えば、
「Doingリスト」を「マインドマップ」でやっただけです。


必要な道具はA4用紙と3色ボールペンのみ。
コピーの裏でも、チラシの裏でもOK!!


図解


図で解説しましょう。

1日分のFlash制作作業があるとして、大まかなDoingリストに分けます。
真ん中のFlashから、派生して「グラフィック」「タイムライン」「アクションスクリプト」。



で、そのリストをさらに分解。

分解の基準は「特に頭で考えなくてもさっとこなせる作業」になるまで小さくします。


全部を一気に分解するか、
最初に攻める場所だけからまずは分解していくか、
それは性格によると思います。


僕は一気に展開すると嫌気が差しそうだし、
(膨大な量に見えるのがいやw)
さっさと取り組みたいので、最初に攻める場所から分解していきます。


ここで、「攻める」という言葉を使いましたが
僕はこれをストラテジーゲームの「攻城戦」に見立ててます。
真ん中のFlashという「お城」を制圧するために、
それを守る「AS」「グラフィック」「タイムライン」といった
一個師団をランチェスター戦略で分散、各個撃破していくイメージ


アレはまだ強いぞ、もっと分散させるんだ!!>\(`o'゛;)



そしてここから、「考えなくても倒せる奴ら」を片っ端から片付けていきます。
ここで3色ボールペンの活躍w
ターゲットに○をつけて、、、、(優先順位)



次々に撃破です!!


分散した今がチャンスだ!体制を立て直される前にやってしまえ!!>\(`o'゛;)



で、作業中に新しく何かをひらめくこともあります。
今よりいい方法、新しく試してみたいこと、自分発の割り込みです。
そういうのは、また新たに青で派生。
簡単に倒せそうにない師団も、さらに分散させます。



マインドマップ上での割り込みだと、
1次元で並ぶDoingリストと違って、視覚的な優先度を付けやすくなります。
もちろん2次元のマップのほうが、感覚的に素早く判断できます。


1日のうちに全て終わらすことはできないかもしれません。
しかし、本丸の「Flash」を落とすには必ずしも全部やる必要はないこともあります。
作業スピードがなかなか落ちないこのやり方なら、
(さして考えなくてもいいところまで分解するから)
優先度の高い物から、時間内に結果を得やすくなります。


さて、また割り込みが発生しました。
クライアントの方が、場違いなミニスカ猫耳メイド服で来社です。
そんな恥ずかしい格好で電車にのってきたとか!!!!
これは、対応せざるを得ません!!!!
(こねえよw)


優先度の高い、猫耳的なイベントが発生したらとりあえずそっちを片付けましょう。
他にも思いついたり、発生してしまった他の仕事も
外側に適当に書き連ねておきます。


こうなると今日はもう重要な物さえ終わらせて、
明日の自分へうまく引き継げればいいと割り切りましょう。
それでも、マインドマップ上での仕事の流れは途切れないのが利点です。



ひとつ断っておくと、これはかなり省略されてて(特に猫耳の部分)
いつもはこの4倍ぐらい大きく枝分かれして、
もちょっと自分にわかりやすい文言を書いてます。
(A4用紙が基本ですが)


とまあ、図解は以上。
とてもシンプルですが、この4倍のマップを描かずに頭だけで把握しようとしたり、
Doingリストのような1次元の割り込みに弱いリストだと応用が利きにくいでしょう。
紙に思考を広げるというのは、思った以上に強力で、
むしろ自分の頭は、思った以上にメモリーが少ないのに気づきます。
(マジカルナンバー7というぐらいですしw)



最後に、今日攻め込んだ結果が視覚的に分かるってのは
結構大きな達成感を得たりしますね。
(バブルマップの方にも同じ解説ありましたw)
難儀な仕事もちょっとゲーム感覚で楽しくなったりしますw

忙しいプロジェクトマネージャー、創造的クリエーター、学生なんかにオススメ


いわゆる、マルチタスク的な忙しい仕事や、
新しく何かに挑戦する形の仕事には向きますが
流れ作業とか、毎日同じ仕事で全部頭に入ってる人とかには
当然必要ない作業でしょう。


仕事だけじゃなく、勉強に置き換えて
教科書や問題を分解する感じで倒していくのにも
僕にはかなり有効でしたので、オススメです。
(これ中学のときに知ってればなあw)

+基本ルール


Lifehack.jpさんのとこで書いてあるDoingリスト定義を踏襲したうえで、


「今やっていること」がアンカーされていて、かならずリストから行動が生じている。
リストに書かれていない事はしてはならない。



途中で割り込みが生じた。
タスクの前提条件をクリアできていないので別タスクを行なう必要が生じた。
単に達成不能だった。


この3つの場合は、割り込みタスクか「次になにをするか」をリストに加えて次に進む。
止まらない、次に進み続ける。



リストの下までいったら、残っているのは割り込みタスクと、次のアジェンダのみですので、
それを元にして次の Doing リストを作って上からこなしてゆく

僕がこれに付け加えるとしたら、


「思いついた分解1項目を3秒で書く」


この手軽さは譲れません。
思いついたアイディアはすぐ消えてなくなります。
だから、3秒で書ける環境が必要。


そのための、「A4用紙+3色ボールペン」です。
字は自分が読めたらいいので、走り書きで。
机に紙とペンを置いときます。


(A)を分解するのに、
(A1)(A2)(A3)の作業を思いついたら、9秒で書けたらベスト。


その他アイディアや、後でやることも
思いついた側から端書きにどんどん追加していきます。


このルールは、図解で言った分解基準
「特に頭で考えなくてもさっとこなせる作業」にまで分解する。
を、手軽に楽しく行うためにも必須です。
マップ書くのに時間取られて本末転倒とかにもしたくないので。
(ま、時間とっても最初の計画って大事ですけどね)


PCにもマインドマップのソフトがありますが、
このルールでは使えません。
ウィンドウの切り替えと項目入力がよほどショートカットを駆使して
デュアルディスプレイでも
紙とペン以上の速度にはならないからです。
(まあ、絶対じゃないのでうまく拡張できたらトラバで教えてくださいw)



この意味で手帳を使うのもだめ。
手帳をいちいち広げてページ確認して書いてたら、3秒過ぎちゃいます。


それに手帳は書く場所が狭いので、
マインドマップを広げるのに適してません。


とすると、外の営業マンには不向きで、デスクワーク専用かというと、
人によっては3秒が10秒でもOKかもしれませんので、
マインドマップを広げれるA4ノートだったらいけるかもしれません。


かばんから取り出すのがめんどくさかったり、
かといってそのままノートブックを常に持ち歩いたりもかさばるとか、
ちょっと微妙そうですが、
本物の営業マンだったら何かもっといいアイディアで拡張できるかもしれませんね。
(やはりそのときはトラバもらえたらうれしいw)
やっぱ営業マンは手帳に書くのが無難か?




僕が3秒にこだわるのは、速いほうが楽しいから。
時間かかるとめんどくさくなりますし、流れも止まりやすくなります。
ストラテジーゲームではこの、
インターフェースと時間の流れがとても大事なんです。
遅く使いにくいゲームはやってられないw



長期計画でのDoingリスト?


別に長期計画にこれを使う必要はないと思いますが、
(他にいろんな計画ツールがあるだろうし)
これはただマインドマップをToDoにまで落としただけなので、
そのままマインドマップで長期計画を広げ
拡張していったらいいのかもしれません。


計画が視覚的に、どこまで攻め落とせたか分かりやすくなるのは利点ですが、
ただ、長期になればなるほど、
城が「変化、増築、新築」されたりするのは当然の覚悟で。


まあ、ビジネスも戦争も似たようなものだし、
毎月、毎週変わる勢力変化をマインドマップ
作り直して見るのも楽しいかもしれませんねw


その勢力図から、今日攻める場所を1日分のDoingリストにしたらいいかも。

あとがき


これ読んでも非常にシンプルで、なんのことはないと思われるでしょうが、
これで納得するより、実際にやってみると結構びっくりすると思います。
普段なにかと手が止まりがちな人だと、
生産性2倍どころじゃない期待をしてもいいでしょうw


シンプルなので、かならずしも3色ボールペンを使う必要もありません。
2色でも、黒ボールペンでも可。
要はぱっと見て、次どこ攻めるか分かればいいので。


紙とペンだけで、今からでも始められます。
まあとにかく騙されたと思って、騙されてくださいヽ(゜∇゜)ノ
3秒ルールなら時間も取られないですし。