teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

「どうせそのうち電脳化されるし、、」という危険な安心感

ユーザーインターフェースの話がありまして。

404 Blog Not Found:「パソコンってやばそうだよね」がやばい唯一の理由
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51205914.html


しかし「小さなコンピューター」は、「作業台」としては小さすぎた。CPUや記憶容量といった資源が、ではない。ディスプレイ、そしてキーボードというI/Oが小さすぎたのだ。

Dan Kogai氏がやばいと思うただ二つの理由 - Keep Crazy;shi3zの日記
http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20090429/1240968239


コストパフォーマンスやモビリティは、性能であると思う。



重要なのはユーザーインターフェースであってPC的なるものがその最適解であるとは僕にはどうしても思えない。


ウィリアム・ゲイツタブレットPCでやりたかったことや、マイクロソフトサーフェスでやろうとしていることは、PC的なるものに捕われていない。


厳密に言えば、ケータイもiPhoneNetbookもデスクトップPCも全てパーソナルコンピュータ(PC)であり、マイクロコンピュータであるはずだが、それでもいわゆるディスプレイ+キーボード+マウスというPCの形態に拘っているという時点で技術者として人類として進化が止まっている。


UIはそのうち攻殻機動隊や、マトリックスのように脳に電極刺すか
それに似た何かになるだろうというのは分かるんですが、
それを埋めるまでの次のインターフェースは、
コストパフォーマンスや、モビリティ含めてなんだろう?


なんだろうというか、それまでどこに軸足置くべきなのかな?
とか考えさせられますね。

2009-04-29 - かえるの開発工房
http://d.hatena.ne.jp/kaerusanu/20090429#p1


さて、100年後に進みます。電脳世界です。そこでは、脳に電極を埋め込んで、直接インターネット世界にダイブすることができます。通信方式はTCP/IPでしょうか。記憶装置も、簡単に数十テラバイト単位のモジュールを埋め込むことができます。無線での通信も常に取ることができます。ネットワークゲートウェイの秘書のような人殻エージェントが、あなたの行動コピーを取って、あなたの代わりにコミュニケーションをすませます。通過儀礼的な、行動の9割程度は、人殻エージェントの記憶を同期するだけで終わります。

前振り関係ないぐらい話は飛ぶんですがw
仮にドッグイヤーだ、マウスイヤーだが続いて、
生きてるうちに電脳化されたら、、、と思うと、
仕事も、社会も、エンターテイメントも、お金、労働、国、何かを先に発明した名誉という概念すら一変しそうな気がします。


で、概念の話や未来の心配はひとまず置いといて、
そう考えると『今』やってることはなんなんだろう?
って思いました。


確実に起こる価値観の大転換がこの先に待ってる訳です。
生きてるうちにそんなものこないかもしれないけど、そういう可能性はある。


だからゲームを作るといって絵を描いたり、
プログラムで動かしたりというのは、
今はそうやって食うための給料をもらうわけですけど
電脳化ベースではキーボードも打たなければ、ペンタブレットも使わないし
そもそも『ゲーム』という概念が残ってるかどうかも怪しいですよね。


生きてるうちにそれが全部過去の物になるとすると、
電脳化以前に50年かけて築いたキャッシュや生産物というのは、
全てのルールが変わる電脳化後では、
わずか1週間で「誰でも」達成できる事かもしれません。
(というかお金の価値観は変わってるでしょうけどね)



活版印刷がいつできたか忘れましたが、
2000年前に、充分な紙を用意しそこに自分の意思で言葉を書きとどめ
出版も無理だから、それを複数の人に読んでもらうという遅延コミュニケーションは
1ヶ月で数人も読めたらいい方だと思います。
1日で数万人に自分の書を読んでもらうなんてどう考えても不可能です。
それが思想でも、訴えでも、エンターテイメントでも。


、、、今できますよね?
ブログでもTwitterでもリアル(ケータイサービス)でもmixiでもなんでもいいけど
それが強烈な訴えだったり、面白いエンターテイメントだったら
1日でホットエントリーにあがって数万どころかそのうち数十万とかに読まれたりする。
英語圏だとさらに桁が違うかもしれない。


誰の言葉か忘れましたが、
「過去10年に生み出された情報量は、そのさらに過去2000年で生み出された情報量を上回る」
といわれて、実際のWebの広がりやGoogleが扱う情報量の増加は
それ以上に2次関数で増えてるらしいですね。


ハードウェア的な恩恵としても僕は2年前に20万の26インチモニタや、
60万のSSDなんてハイパーセレブの持ち物としか考えてなかったのに
今は僕の安月給で買えちゃったりしてる訳ですよ。


5年後の世界ですら予想できないのなら、
生きてるうちに電脳化の可能性もゼロじゃないと思うんですね。



それで、、今の社会にあるほとんどの概念はひっくり返されるのが確定してるわけです。
それを心配するとか、先取りするとかじゃなくて、、

どうせシステムが大きくバージョンアップしてひっくり返ることが分かってるなら、『今』の常識にとらわれずもうちょっと無茶してもいいんじゃね?

なんて思ったわけです。


つまり今は、将来が不安だから『今』のルールでキャッシュフローを積み上げていく。
という暗黙の前提が誰にでもあるはずなんですよ。
だからなるべくリスクは抑えて、リスクの高い面白い事よりも
安定確実な方向に舵をとりがち。
ニコニコ動画で何十億も赤字を流すとかバカのすることなわけです。


でも、どうせルールがひっくり返されるのが分かってるなら、
お金を積み上げることが無意味になる可能性もありますし
それならリスクを取って面白い事したほうが実は賢いんじゃないかと。
(別に赤字を出すのがいいとは思いませんがw)


過去の偉人や、どこかの社長の言葉で
「どうせあの世にお金はもっていけないのだよ」
「元々ゼロからはじまったのだから、失うことに恐れることはないさ」
なんていうリスクテイカーな言葉がありますがこれに
「どうせ電脳化されるんだから、今を楽しまなきゃ損」
という言葉を付け加えてもいいんじゃないでしょうか?


などと、インターフェース話からいんすぱいあされて書いてみましたとさ。