teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

「笑ってはいけない」に見る、面白かった頃のダウンタウン

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ブラックフェイス問題については、ひとつ前の記事に書いたのでそれはともかく。

僕は昔ダウンタウンがすごく好きで、特に「夢で逢えたら」から「笑っていいとも」「ガキの使い」「ごっつええ感じ」「生生生生ダウンタウン」「HEY!HEY!HEY!ミュージックチャンプ」と、飛ぶ鳥を落とす勢いでお笑いのトップに駆け上がっていく姿がとても痛快だった。

特に「自分より上の人達に噛み付く」姿勢があって、怒られるかどうかのギリギリ感が緊張感あってよかった。それを受け入れた芸能界はふところ大きい人も多かったのだろう。たぶん本当に怒られたりダウンタウンNGの芸能人もいたかと。

そういうとき、ガキの使いフリートークでも言葉を濁す「ピー音」ばかりだったが、ずっとTVを見てると誰のことを言ってるのか、何のことを言ってるのか予測できるようになってそれも面白かった。ただ今の人が当時のTV事情を知らずにガキの使いフリートークDVDとか見てもピー音が何のことを言ってるのかわからなくて、楽しめないのではと思うほど。

HEY!HEY!HEY!を始めたのもタイミング良くて、音楽業界だとお笑いや役者に噛み付くのとは違って、ダウンタウンは音楽のことよく知らないから、この業界でまた一番下の存在だった。一応お笑い芸人として売れてるから偉そうな顔できるけど、まだまだ駆け出し。音楽業界のヒットメーカー達には頭が上がらない立場。そこにいい感じで噛み付いていく姿勢がまた面白かった。それで新人歌手には偉そうな顔してるギャップも良かった。

その後、ダウンタウンがトップまで上り詰めてしまい、松本が坊主になったあたりから、さすがに噛み付く人がいなくなった。トップ取ったるという勢いで、大御所をかき分けてきた後は、その芸風が通用しなくなった。トップのダウンタウンが下に噛み付く構図にしかならなければ、キレもなければ面白みも半減する。それはただのいじめだ。トップを取ったがために上からものを言ってる構図にしかならなくなり、そこには何のギャップも楽しめなくなった。

ただし、「笑ってはいけない」は別。

「笑ってはいけない」では、トップのダウンタウン本人が噛みつかれる構図になってる。そう、自分がトップになったら自分が噛みつかれたらいいのだ。

本来ダウンタウンに頭が上がらないはずのココリコも方正も、この企画では立場が全く平等。いやそれどころか、罰の回数が毎回一番多いのは松本で、松本浜田には理不尽に判定が厳しい。松本浜田も偉ぶること無く、ココリコ方正と接するどころか、ときにはめたりはめられたり、食事のシーンは浜田がババを引く構図になってる。

だから僕に取って「笑ってはいけない」は、上下関係無視の無礼講で、いつも上に立つ奴がひどい目にあうのを楽しむ番組でもある。そこには面白かった頃のダウンタウンがいる。

上の記事ではベッキーをタイキックするのはやりすぎとあるが、そういう女性権利とかも無視で男女平等キックやるのが「笑ってはいけない」という企画なんだと。それでも女性タイキックボクサーにしたのは番組の配慮だろう。ベッキーはドッキリで聞いてなかったろうけど、マネージャーや事務所側は承知してたはずで、今のベッキーが視聴率取れる番組で蹴られて笑われるのも、ベッキー憎しの人がスッキリするのも、ベッキーが同情を買うのもどう転んでもプラスと判断したのかもしれない。

ベッキーの件でポリコレをどうこういうつもりもなく、笑い飛ばしてまたゴールデンバラエティに戻ってくれたらと思う。

「笑ってはいけない」をいじめやパワハラとと思えないのは、偉い松本が一番罰を受け、次にだいたい浜田という構図があるから。これがもしとんねるずがモニター越しに指示を出して、出川なんかをはめるだけの罰ゲームなら、17%の視聴率は取れなかったんじゃないだろうか。

ダウンタウンは、「笑ってはいけない」以外でもっと自分たちを噛みつかせる餌としての振る舞いがあってもいいと思う。めちゃイケの特番で、ダウンタウンにトラウマが有り、普段怯えてるナイナイが浜田を逮捕する企画があって、浜田が凄い怖かったがあれは演技だとしてもホントに面白かった。そういう偉そうなダウンタウンと、大御所にしかられて弱いダウンタウンを交互にやってギャップを最大化してたのが、面白かった頃のダウンタウンなんだ。

ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!(3) ? 伝説の傑作トーク大全集パート 1 [VHS]

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