オリラジ中田、福田萌夫妻は効率を押し付けてばかりで、お互いの非効率を認めるという視点が足りない

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話題のこの話。

レギュラー番組を絞り、育児や家庭にかける時間を増やし、家でも仕事できるよう独自のオンラインサロン事業も始め、収入もアップと、夫の面でもパーフェクトヒューマンぶりを発揮するオリラジ中田ですが、妻の福田萌さんはストレス増大。夫婦でカウンセラー受けると、中田もストレスマックス状態だったという。

 「結婚して6年、彼女の要求にすべて応えてきた。趣味の自転車も捨てたし、たばこをやめたし、自動車の免許を取りに行ったし、住む場所も住まいのサイズもインテリアも、彼女の望み通りにしてきた。自分を変えてきた結婚生活だったのに、妻は何が不満なんだ!」

 「僕はどう考えても悪くない夫だ。妻の望みをかなえようと、仕事が終わればすぐに帰宅するし、連絡もする。子どもと一緒に風呂に入り、子どもも犬すら一緒に寝る。潤沢に家計を回し、ギャンブルも女性遊びもしない!」

結婚前は絶対取らないと言ってた自動車の免許も取って、たばこ辞めて、趣味の自転車捨て、家にも時間割り振って収入増やすとか、まさにパーフェクトヒューマンに見えますが。

福田萌さんの(8ヶ月前の)言い分はこっち。

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taishu.jp

・男なのにゴミ出しをするのにも15分かけてメイク。
・娘の工作は写真に撮ってデータ化して捨てる。
・家族旅行で荷造りしている妻の横で、「必要なものは現地で買う」と自分だけ身軽。
・口喧嘩は3倍に言い返される。
・お風呂には入れてくれるが、体を拭いたり髪を乾かしたりすることまではやってくれない。
・「僕をプログラミングしてくれ」「やる気はあるけどコマンドを入力してくれ」

・福田が半年もかけて書き上げた娘の幼稚園の願書にダメ出し、「俺が書くよ」と2分で書き上げてしまった

と、なかなかにサイコパス。

ただこういった記事は読まれるために盛って切り取られるものなので、ネットで元の番組探して見ました。(リンクは貼らないけど)
すると互いに「効率」を求め、互いに効率に相反する「こだわり」を持ってるように見えるんですよね。

でも「非効率なこだわり」こそ、自分が自分である人間のアイデンティティなので、僕は相手の「非効率なこだわり」をどこまで認めるか、話し合うかが相手に敬意を払うことであり、夫婦円満の鍵と思うのです。

中田さんは自分なりの「効率厨」ですべての条件をクリアしてしまうから、福田さんのこだわる効率や大事に思ってる非効率な所も全部土足でぶっ潰してしまう。それは相手のアイデンティティ否定になります。逆に福田さんもしかり。

エレベーター地下へのゴミ出しにメイク15分かけて、帰ってきてまた落とす

女性のすっぴんで外を歩けない感覚を中田さんはもってるらしい。

家事に積極的な中田さんがちょっとふてくされてゴミ出しするのは、メイクに時間がかかるせい。それでゴミ出しが間に合うなら、その非効率を受け入れていいんじゃないでしょうか?

娘の工作は写真に撮ってデータ化して捨てる

幼稚園の娘が泣きながらゴミ箱から取り出したとかw
これは完全に中田さんが悪いですね。

ただ、再現VTRは即座に捨ててましたが、詳細を聞くと
「工作を飾るスペースはある」
「新しい工作が来て、スペースに入らなくなったら古いものを捨てる」
というスペースに合わせた断捨離をやってるわけです。そりゃ作ったもの全部置いとけたらいいわけですが、スペース確保し続けてもキリがないですよね。

中田さんのミスは「捨てるものを娘に選ばせる」ということをしてない所。自分のルールを押し付けて相手に納得のいく選択肢をもたせてない。「写真があるからいつでも見れるだろ」ではなく、どうしてもこだわるならダンボールにつめて押し入れにしまう選択肢があってもいいかと。

家族旅行で荷造りしている妻の横で、「必要なものは現地で買う」と自分だけ身軽

「効率」最優先ですね。
しかし、人や女性によっては現地でなんでもかんでも手に入るわけではないので、非効率でも手伝ってやれよと。

口喧嘩は3倍に言い返される

効率厨ならではの正論でしょうね。
相手の非効率を受け入れましょう。

お風呂には入れてくれるが、体を拭いたり髪を乾かしたりすることまではやってくれない

これ、続きの話が日経Duelの方にありますね。
多分、中田さんはこのことを番組で言われたことで、ちゃんと体拭いてあげようと思ったはず。なのに、、

お風呂は家族4人で入るんですが、あるとき「あなたは、下の子を率先して洗ってくれない!」と怒られたんです。先に自分が上がり、子ども2人をタオルで拭くなど出てからのお世話をさっさとやったほうがいいんじゃないかと僕としては考えていた。子どもを洗うことへの優先度は高くなかったんですね。

これはちょっと福田さんひどいというか、お互い対話が足りないですね。

ベテランが新人や後輩を教える時、こういう指導ミスが起こりがちで、相手が「部分効率」で動いたら「全体効率」ができてないと指摘するし、「全体効率」で動いたら「部分効率」ができてないと指摘して、やってる側はどうしていいかわからなくなったりします。

ドラマで誇張して描かれるような、「めちゃくちゃワガママな若手女優」いますよね。

女優「マネジャー、お茶ちょうだい!」

マネジャー「はい、どうぞ」

女優「あれ? 銘柄が違うよね。私、爽健美茶じゃないとテンション上がらないんだけど!」

マネジャー「売ってなかったんです。すみません」

女優「しかも私、お茶は常温がいいと言ったよね?」

妻のキレ方は、これでした。

 
実際は教えてる側も、ベテランも、その時のリソースに合わせてどっちかでしか動いてないです。全体と部分効率で両立はしてない。条件を100%成立させるほうがとんでもなく非効率なリソースを使うから。新人と同じようなミスや手抜きをベテランがやっても教える人はそれを指摘しません。そこは単に信頼関係があるからです。

教えてる側は、新人の目につくミスだけを指摘してるつもりだし、教える必要もない常識だし、ちょっと考えたら効率的にはそれしかないとしか考えないので、それに気づけません。ほんとはもっといろんな効率のやり方があるのですが、どんな弁明も言い訳にしか聞こえません。限られたリソースで全てを両立させるのは大変。「早い、安い、美味い」を達成するにもその裏でいろんなトレードオフが働いてます。

「人に任せる」というのは、映画シリーズ作品の監督を譲るという話みたいなもので、続編の解釈が違うものになるのは当然です。それは良くも悪くも覚悟する必要がある。細かいテイストまできっちり引き継いでほしいなら自分で続けるしかない。

番組で文句言ったり、ママ友と旦那の愚痴言い合ったり、中田さんが居酒屋でくだまいてるだけなら、日常風景でかわいいもんですけどね。

全部説明しないとわからない。「僕をプログラミングしてくれ」「やる気はあるけどコマンドを入力してくれ」

というのがまさにそれですね。せっかく自分で考えて効率化して動いてるのに、なにかやらないといけないこだわりや、手順があるなら、それを常識だと思わず全部細かく書いてくれと。そこに理由と、求めるクオリティと、手順を載せてくれたら、数々の条件をクリアしてきた中田さんはそれに従ってやるわけで。

前に育児の引き継ぎの仕方が話題になった記事がありましたが、

srdk.rakuten.jp

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この記事は他にも詳細なスケジュールや対応が書かれて、まさにこれぐらい中田さんをプログラミングすれば、思い通りに動かせるのでしょう。
ここまでできる主婦が他にいるかどうかですが。一度プログラミングすれば、次もちゃんとやってくれるわけで、きっちり設計書作るのはありかもしれません。

福田が半年もかけて書き上げた娘の幼稚園の願書にダメ出し、「俺が書くよ」と2分で書き上げてしまった

いい幼稚園に受かるために、ママ友やらいろんなひとに相談して、たくさんのアドバイスを貰い、それに従って半年かけて一生懸命作った願書を目の前で書き直されて号泣したそうです。せっかく時間もらってアドバイスしてもらった人にも申し訳ない気持ちでいっぱいだったでしょう。

いわく、「他人の受け売りばかりで、萌の意見が何も入ってない。俺が書くよ。」らしい。福田さんはその半年間の頑張りがとてもやりがいあって楽しかったと思うんですね。それを完全に踏みにじる行為です。願書自体は無事通って受かったのですが。

確かに幼稚園の願書書くのに、他人のアドバイスをたくさん募って半年かけるのはどうなんだと、効率厨は思うでしょう。学歴がよく、テストに強い中田さんだからこそ、2分で幼稚園側の意図を見抜くのでしょう。

でもね、その非効率なこだわりこそ人間として大事なことなんですよ!
あっちゃんは、妙なこだわりばかりもって売れない吉本芸人全員に謝れ!

家族旅行いっても、文句言われる

夏に家族で北海道旅行をしたときも、めちゃくちゃ文句を言われたんです。宿泊先や行き先の不満に始まり、妻が行きたかったはずの家族旅行なのに「疲れる、しんどい」と不機嫌にもなる…。楽しみであるはずの旅行に来て、なぜ自分は不満を聞かされてばかりなのか。そして不思議なことに、「妻が行きたかった旅行」なのに、「僕が行きたいから来た」と変換されている…!

結局そういった、細かい互いの効率、非効率でぶつかってると思うんですよね。
もし家族サービスとして旅行の行き先を福田さんに選択させたとして、でも細かい所の時間の使い方や、楽しみ方で、お互いの効率、非効率がぶつかってしまい、疲れて楽しくなくなってしまう。

「僕が行きたいから来た」ではなく、正確には「あなたが家族サービスしたがってたから、私もこの旅行を選んだのに、何もサービスしてくれてない。」(私の非効率で楽しいこだわりが無視され、私から見たあなたの非効率なこだわりが優先される)のかもしれません。

フローチャートの家族は、旦那が子ども預かって妻に一人旅行させてるあたり、ほんとに心情よくわかってる家族に思えます。

日本で求められる「普通の夫」は要求が高すぎる

カウンセリング受けた後の中田さんの指摘は、的を射てると思います。

ママ友たちと話をするんでしょう。うちの夫はこうなのよ、ああなのよ。そのうちに妻たちの間で強烈に「良い夫像」が形成されていき、そこからいかに自分の夫が外れているかの、グチ大会になっていくのだと思います。

 友達の夫と比較して、わが夫の長所に気づくならいいと思います。でも、足りないところに目を向けるのはものすごく非生産的ですよね。

 個々の夫には個々の夫の、強烈な長所があります。そこを重点的に伸ばして、自分にフィットする家庭を作ることに注力したほうがいい。その人にはその人にしかない長所が必ずあるのに、夫を平均化しようとすることがその家族にとってベストパフォーマンスなのか、ということです。


 よく言われる「普通の旦那」が欲しいと言われるやつですが、日本人の言う「普通」は大成功してなくていいから、平均以上の給料で、クセがなく、変な趣味もなく、酒、タバコ、博打、女遊びなどやらず、顔も体型も平均ぐらいで充分。と言うやつです。アマゾンで商品に並べば★3つぐらいのやつ。


しかし、日本の基準で★3は、世界基準でみたら★4.5はありますからね。
日本の他人を目を気にする文化で作られた「普通」の基準は遥かに高い。

リアルの「普通」は、男女かかわらず
・みんな「クセ」があって
・みんな「変」で、
・何かとこだわりが強く、
・給料は平均以下の中央値のところで、
・顔も体型も幻想の普通より崩れていて、
・なんらかの依存症がある。

これが「本当の普通」です。みんなが抱いてる幻想の普通より遥か下にある。もちろんみんなそれ以外の長所があるのですが、第一印象は★2が普通です。


昭和時代の普通なんて、子育てに求められる基準がとんでもなく低くて、みんな手抜きしまくりでしたしね。今でも「普通という幻想に求められてる基準」を達成できてない人たちが「普通」ですよ。本来それぐらい手抜きしていい。

「普通の人」は関係が遠い人。関係が近い人はみんな「変な人」。

とも言えます。
例えば家族に「普通の人」はいないはず。みんなどこか変でしょう?
友達や仕事仲間でも、人となりを知ってる関係の深い人ほど変でしょう?
「普通の人」と判断してるのは、よく知らない人のはず。
それは他人の目を気にしすぎる空気読みの、日本人の幻想だからです。

自分も含め、みんな「変」で普通じゃなく、非効率なこだわりをアイデンティティに求めるのが人間だからこそ、お互いの非効率を認める関係を築く

特にいちばん身近な夫婦関係こそ、相手の理不尽を受ける子どもがいるからこそ、互いの非効率を許せる、緩い関係を持つのが大事。

納得いかない非効率は、距離を持ってお互い住み分ける

 大前提として、「夫婦関係、親子関係は、絶対に維持しないといけないものではない」と位置付けるんです。世間一般の良い親であろうとする「良い夫フィルター」を外し、妻と別れてもいいし、子どもの親権は渡していい。全部クリアに、フラットにして考えました。

「離婚してもいい」という立ち位置でもう一度見直してみないか? と妻とも話をしました。


別居や離婚を勧めるわけではないのですが、メメント・モリというか、この考え方はとてもいいと思います。

昔、世にも奇妙な物語で、片岡鶴太郎が家に絶対たどり着くことができないパラレルワールドに迷い込んだのですが、電話などは家に通じるのです。それまで不仲だった夫婦関係が、この奇妙な世界で会えなくなるという距離を保ったために、電話で心だけつながって改善するという話。時に距離を置いたほうがうまくいくことがある。

先程の、妻を一人で旅行に行かせる記事でもあったように、子ども預かって気の合う友達同士で旅行させるのも家族サービスです。子供のお風呂の入れ方、料理の仕方、洗い物の担当など、日や、週によって担当を棲み分けて「任せたからには、やり方に口出ししない」という距離の置き方や暮らし方もやりようによってはあると思います。

どうしても口出ししたい、こだわりのあるものを任せないようにしたらいい。もしくはどうあって欲しいかのわかりやすいフローチャート書くか。でなければ家計を共有する以上、どうしてもお金と時間の「効率」を暗黙の了解、言わないでもわかる常識として相手に求めてしまいがちで、それは人間の「非効率なこだわり」というアイデンティティ否定につながってしまいます。

だからこそ、なんのためにこだわっているのか自省したり、非効率な金と時間をどこまで使っていいか、妥協出来る点を深く話し合って確認するほうが、自分の価値観や正論で効率を相手に押し付けてないで、より平和な関係を築けるでしょう。


夫婦間の話を外野がとやかく言うのも野暮なんですが、日経の記事があえて赤裸々に公開されて 、中田さん夫妻はお互い叩かれる前提で重要な学びをしつつ、言及するに値する貴重な話でした。元記事の書き方はどうあれ、そこは大きく評価したいところです。