teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

アマチュアとプロが並ぶのとなぜ面白くないのか

anond.hatelabo.jp
ニコニコ動画全盛期の頃、かたくなにサブスク登録や投げ銭を実装しなかったのは「お金が稼げるとプロが入ってくる。アマチュア精神が無くなる。」と言われてたから。前例は2chの面白Flash板がどんどんプロ化で卒業して寂れてしまったこと。やわらか戦車の人とか昔はそこそこ過激なことやってたらしいが、万人受けするFlashアニメで売れると昔のファンから面白くないと批判されるように。

面白さの演出に期待値とのギャップがある。プロは最初から期待値が高いので客の期待値を超える知恵やクオリティや演出を仕掛ける必要がある。アマチュアは期待値がかなり低いので、頑張ってプロ入門ぐらいのことができたら客は子を見守る親のように喜ぶ。

静止画と思わせたボカロ動画が、最後にアニメーションしはじめるると「アマチュアなのに凄い!」と期待値以上のギャップを提供できる。ほんとにアマチュアかどうかはともかく、アマチュアに思わせて期待値下げるのがポイントだ。

逆に初期のモーニング娘やAKBなどはアマチュアの選抜や地下アイドルという立場から、トップスターになるまでずっと期待値を超えていってくれた。ジャニーズのグループも同じ。

ひな壇芸人などが、内輪ネタに終始しながら番組を盛り上げそれなりに評価をもらえてるのは「笑いの期待値」をとことん下げてるからだ。そのコンテキストを知らない、どういう芸人かわからない人からすると期待値は標準なので全く面白くなかったりする。

Youtuberやゲーム実況者も同じ。特別面白いことをやるとか、プロの話術があるとかではなく、いかに身近な友達として観てもらえるかが大事。友達の内輪ネタならなんでも面白い。

期待値という意味でプロの商業誌と、アマチュアの同人誌を分ける必要があり、大手のゲームソフトと、インディーズゲームを分ける必要がある。でも一番美味しいのは、同人誌をプロが描いて壁サークル化したり、インディーズゲームといいつつそこそこの資本でトッププロが作ることである。

増田が思うように、ネット上の動画は金にならない前提でなんでもありのアマチュア前提という枠で統一したほうが期待値は下がる。プロはPVやらCMやら映画やTVアニメで区切ればよかった。ただもうネット上だけでサブスクや投げ銭、商業が成立すると期待値が上がってしまう。ハチの最初から初音ミクの静止画が動いてる動画が横に並ぶだけでハードルが上がり、演出の期待値を下げるのが難しくなる。

この流れはしょうがない気もするので、あくまで一つの動画内で期待値をミスリードして下げさせ、キメル所をキメル、比べられないよう他とは違う世界観で勝負するなどロングテールに細分化していくのかもしれない。