teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

過激派フェミは、なぜ同じフェミニストから嫌われるのか?

そんなの考えるまでもないって?
まあ、これから過激派フェミの主張に納得し同調しようとする若い人への牽制。

 

radiotalk.jp
石川さんはじめ女性4人のラジオです。
フェミニストから嫌われそうな主張が2点。

1つ目。

(8:20頃)
フェミニストなんですよ。フェミニストが語ってるんですが、ネットやTwitterのフェミニストは過激だから、私は違う、一緒にされたくない、よく語られるのが、フェミニズムは女性差別ではない、男女平等だというのが何個もあったんですよ。

えっ?

女性差別をなくして男女平等なんですけど、その方たちの言う男女平等は男性差別もあるよね、男性も生きづらいよね、というのをことさらに言ってる気はしてて、そこも違和感は感じたんですけど、過激だとか、そういうやり方では分断を煽るみたいなのを、、

よく聞くあれですね。

確かにフェミニストの方でも、この人とは意見が違うなとか、これは、、と思うものもそれぞれあると思うんですけど、私はそういうのも含めて、フェミニズムを前進させていくもだと思うから。フェミニストであれば敬意を持ちたいというか、それは私と違うから間違ってるとは言いたくないな。

(性被害については男の僕が特に口出すことはないので) 女性の管理職増やして給与を上げたいとして、やる気ある管理職やマネージャーは男女問わず募集してる所も多いのに
「なぜ男女ともに管理職になりたがらないのか?」
「なぜ管理職は割に合わないブラック環境なのか?」

残業300時間オーバー、デスマーチで何週間も会社に泊まり込み、トラブルあれば深夜でも休日でも呼び出され、拒否権ない転勤など、夜討ち朝駆け当たり前な資本主義は基本的にブラック。差別されないための女性社会進出は、女性だけではなく労働者に対する待遇意識の改善、ブラック社会の改善こみで考えないと進みません。

単純に女性を管理職にスライドさせたとき、男性が強者から受けてきたとんでもない侮辱やストレスを女性がそのまま浴び、ブラックな環境に耐えねばならない。「女のくせに」なんてかわいいもので、男女とも体や心を病んで自殺する人もでる。そこでは頭がよく、能力の高い男女のみがうまく適応して、差別をものともせず抜け出せる。男性社会で男のように強者に媚び、男性権力者と同じ言葉を使い、うまく適応して出世するキャリアウーマンを過激派フェミは「名誉男性」と呼んだりしますね。

(とはいえ「女のくせに」なんてかわいいもの、、と男性同士の弱肉強食差別を受け入れてることが無意識の男性差別で、女性が働くにはブラック環境を取り除かねばならないと考えるのも無意識の女性差別になる。)

男は強者だから過激派フェミは何を言っても差別に当たらない。と、男性を無意識に差別しまくってたり、男性もそれを受け入れてるのが当たり前の社会だと「男女平等」で女性が同じ会社に入ってきた場合、男と同じひどい扱いを女性も受けてしまいます。差別感情を増大させる過激派はフェミニストにとって逆効果。そこは女性差別に見えても、本質的には弱者差別。


そんな「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな連鎖反応の話はしてなくて、そっちはそっちで勝手にやったらいいじゃん。女はこれまでさんざんひどい目にあって男は利益ばかり得てるのだから、男は骨の髄まで女性の怒りを浴びる必要があるんだよ。という意見もあるのですが、それは強く賢くその環境を勝ち抜いてきた男女には響かない言葉。その環境で抑圧された弱者男性や穏健派フェミニストからは反発され、分断を生み、それを煽って儲かるのはメディアぐらいのもの。

分断を煽るメディアを儲けさせ、弱い者同士で傷つけ合い、海外のような男性の抑圧や弱者差別の話も、女性差別には関係ないとフェミニストの活動を後退させ、自分達の気持ちを満たすことを最優先にしてるように見えるのも、嫌われる理由でしょう。

もうひとつ嫌われる点がここ。

フェミニズムって一人一派って言うし、いろんな考えあっていいんですけど、男の生き辛さだったら「男性学」ってものがありましてですね、なんの書籍や研究があって言ってるのかわかんないけども、過去の先輩達 (今日まで怒りで女性の権利を勝ち取ってきたフェミニスト)が頑張ってきたことに石を投げる事はやめてほしいし、こっちを批判してる暇があったら、あなたはあなたのやり方でやったらいいじゃない、手は貸さないけれども。。

(女性の権利を勝ち得た)利益だけ享受して、それを切り開いてきた過激な人達をやり方が違うって、自分が立ってる足元を振り返ってみたことあるのか、って感じは凄くしますね。

では、2020年9月に死去したアメリカ連邦最高裁判事、生涯通して男女平等に多大な貢献をし、女性の権利を勝ち取ってきたルース・ベイダー・ギンズバーグの記事を検索順に見てみよう。

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ja.wikipedia.org

「フェミニズムについていちばん簡単な説明は、たとえばマーロ・トーマスの歌にある「あなたも私も自分自身でいられること」でしょうか。女性だって医師・弁護士だろうと酋長だろうと、何の仕事に就いてもいい。男性が教育や介護に情熱を傾けても、人形集めが好きだって構わない。私たちは自分の持つ才能を、それがどんなものであっても伸ばしてゆくことができるべきだし、天が与えたのではない人為的な障壁によって阻まれてはならない。そうした考え方がフェミニズムです」


(#MeToo運動について尋ねられて)「(運動が起こるのは)時間の問題だったと思います。あまりにも長いあいだ女性は沈黙しつづけ、自分にできることは何もないのだと考えてきました。しかしいまや法律は女性と男性を問わず、ハラスメントを受ける人々の側にあります。それは素晴らしいことです」

「女性が真に男性と同等の権利を獲得するのは、次の世代の人々(子ども)を育て上げるという責任を男性が等しく背負うようになったときです」

これらは強い言葉だ。
過激派フェミとしても誇らしいかもしれない。

怒りに駆られて話すなという母親のアドバイスは、徹底的に準備するという法律家としての彼女のスタイルに影響を与えている。

ただしRBG(ルースベイダーギンズバーグ)のスタイルは過激派と相容れないだろう。

forbesjapan.com

時代遅れの固定概念がある限り女性が平等を勝ち取ることはできないと気づいたギンズバーグは、最高裁の判事に就任する前から、性差の固定概念に基づいた法律に次々と挑んでいった。

そうした法律の中には、財産管理者の人選に男性を優先するもの(男性の方が金とビジネスの管理にたけているという理由)や、妻を亡くした男性の遺族年金受給を認めないもの(妻の稼ぎは副次的である場合が多いという理由)、ビールの購入可能年齢を女性は18歳、男性は21歳としていたオクラホマ州の法律(節度ある女性は18歳で飲酒しても問題を起こさないが、若い男性は飲酒すると危険な振る舞いをするかもしれないという理由)が含まれる。

ギンズバーグのアプローチは、性別に関する固定概念や異なる待遇が男性側に悪影響を与えていることを指摘するという、したたかで独創的なものだった。ビールの購入年齢に関する裁判の原告は21歳未満の男子学生で、ギンズバーグは最高裁の男性判事9人がこうした男性差別を理解し、共感できるだろうと考えた。

この戦略は奏功し、最高裁判事らは7対2で、オクラホマの法律は違憲だと判断。さらに重要な成果として、この判決が先例となり、性別に基づいた区別に関するその後の司法判断が厳格化した。つまりこの判決は、女性の権利向上にもつながったのだ。

今よりずっと女性が権利を勝ち取れてなかった時代に、男性側に不利な法律をわざわざ平等に見直すなんて過激派フェミとしてはありえないだろう。過激派はそんなどうでもいい事より女性の権利改善が先なはず。

 

www.bbc.com

「女性はしばしば偶像化されて崇められてきましたが、担ぎ上げられたその台座をよく見ると、それは台座というよりむしろ『檻(おり)』だったと、そういうことがよくありました」

「私は自分の性別を理由にした、特別扱いなど求めません。兄弟たちに求めるのはただひとつ。私たちの首から皆さんのその足を下してください。それだけです」

「(米最高裁の女性判事の人数について)もうこれで十分と言えるのはいつかと、聞かれることがあります。『9人になったら』と私が答えると、唖然(あぜん)とされます。でもこれまで、男性9人が判事でも誰も問題にしなかったでしょう」

「様々な決定が行われる全ての場所に、女性はいるべきです。女性がいるのが例外であってはなりません」

「女性が権力を獲得すれば、障壁はなくなります。女性に何ができるか社会が目にするようになれば、女性に何ができるか女性が目にするようになれば、外に出て色々なことをする女性がもっと増えます。それは私たち全員のためになります」

「女性が志を抱いてそれを実現できる時代、娘たちが息子たちと同じくらい大切にされる時代に、(自分の母親が)生きていたら達成したはずの全てを、自分が実現できるよう祈っています」

これらも過激派には心強い言葉。

「自分にとって大切なことのために闘いましょう。ただし、ほかの人たちも参加したくなるようなやり方で

RBGのいう「ほかの人」には男性も含まれる。
RBGのここは過激派にとって受け入れられない。男性は女性を抑圧する敵であり、すすんで味方に引き入れたり、そのため男性の事情をいちいち理解しようとは思わない。RBGのような回りくどい事をして司法の賛成を集めて法律を変える必要はなく、過激派としては、ただ正義の怒りをぶつけ続ければそのうち社会も法律も変わると。

 

www.elle.com

「”時々耳が遠い人になりなさい”。このアドバイスは役立ちましたね。結婚生活でも、職場でも」

こちらも過激派へ力強いアドバイスとなる。

 

www.harpersbazaar.com

反対意見は未来に向かって語りかけるものです。ただ単に『私の同僚は間違っていて、私ならこうする』と言うためのものではありません。特に優れた反対意見は徐々に法廷の意見となり、次第に大多数の見解になります。これこそが反対者の希望であり、今日ではなく明日のために意見を発しているのです」

過激派の意見は未来の社会に向かって語りかけてるだろうか?
RBGのように男女問わず賛同者が増える優れた意見だろうか?
女性の未来だけではなく、性差別全体のために意見を発してるだろうか?

 

www.cosmopolitan.com

ギンズバーグ判事が考えるフェミニズムは、女性が権利を得るために男性の権利をはく奪するような「ジェンダー間の闘いや分断」に陥ることは正しくないということ強調していました。ギンズバーグ判事の裁判における主軸は、すべての人、ジェンダーにとっての平等のために闘うことだったそう。

ギンズバーグ判事は、「ジェンダーに基づく差別は、すべての人にとって傷になりうることなのです」としながら、他のマイノリティたちが苦しむ抑圧にも闘う姿勢を崩しませんでした。

LGBTQ+当事者たちや障がい者たちが受ける差別の廃止、そしてより多くの人への選挙権付与、「書類なき移民」の権利、そして環境問題など、人々が住む世界をより良いものにするために闘い続けたギンズバーグ判事。

ここも、過激派フェミが同じフェミニストから嫌われる理由ですね。

 

改めてラジオでの問題点ですが

過去の先輩達が頑張ってきたことに石を投げる事はやめてほしいし、こっちを批判してる暇があったら、あなたはあなたのやり方でやったらいいじゃない、手は貸さないけれども。。

利益だけ享受して、それを切り開いてきた過激な人達をやり方が違うって、自分が立ってる足元を振り返ってみたことあるのか、って感じは凄くしますね。

過激派は過去のRBGがやってきたことに石を投げてないですか?

RBGの「強い口調」だけ都合よく利益享受して、
「怒りにまかせないで」
「女性だけでなく性差別全体に対して」
「男性含むみんなが参加したくなるようなやり方で」
女性の権利を獲得してきた事を無視してるようですが、
自分が立ってる足元を振り返ってみたことありますか?
、、って普通のフェミニストは思ってるでしょうね。




そういう思想を生み出す「トーンポリシング」に関しては前の記事で批判しました。

teruyastar.hatenablog.com

 

なるほどこの意味じゃ「怒るvs優しく言う」のタイトルは違いますね。トーンポリシングに関しては「怒って話を聴かない」「話を聴かないで怒る」のが問題であって、「怒る」ことそのものは否定する必要ないのか。


www.youtube.com

なるべく感情的にならないように「あなたの気持ちもわかるんだけどね」みたいな感じで、下手に出て喋ってたんですよ。でも感情的だから聞けない、ヒステリーだから聞けないって人は、こうやってめっちゃ優しく言っても全然話聞かないんですよ。

 私が下手に出ることで、相手がどんどん上の立場になる。さらに権力に差が開いて、こいつは俺の言うこと聞くからこいつの話は聞かないでいいや。となるんですよ。

相手から舐められる行為なので、一理ありますね。

「あなたの気持ちもわかるんだけどね」では、相手の話を表面上「聞いてる」だけで「相手の立場を洞察して聴いてない」。相手が悪い前提で、知らない人の関係性は一概に言えませんが、その説明だと「相手の立場や心情をちゃんと聴いてない」から「相手に話を聴いてもらえない」という断絶になりそうです。どちらかが主張を抑えて、まず真剣に話を聴いて、それから真剣に話をして、妥協点探す準備があるかという事ですが、、

いや「私あんたのここに怒ってるんだよ。」ということを真正面から言うようになったんですよ。そしたらやっと内容を聞くようになったの。

なのでこれは納得です。歯に衣着せた建前なんて付けたら伝わらない。こういう怒りの伝え方は全然OKと思いますよ。

優しく言ってもなんも聞かないんだな、という事に気づいたんですね。

いじめられっ子によくあるパターンですが「下手に出て納得しないまま建前で聞いたふりをする」は「てめえ!ほんとにわかってんのか!?」と、下手に出たのに相手を無意識に理解度の低いバカと下に見る「侮辱」にもなります。口に出さないでも態度や振る舞いで伝わってるので「なんかムカツク」わけです。勇気を持って「怒って真剣に」でやっと相手を「対等」とみなせる。対等になってはじめて「自分の意見を正面から言う」というよりよいコミュニケーションを覚えるわけです。

でもこのやり方が通じるのは、相手に非があったり、こちらの反撃で相手がこちらを対等と認め、相手に話を聴く準備がある場合。
「相手も怒ってて話を先に聴いてもらいたい場合」と
「あなた "にも" 非があって、100:0 ではない場合」においては
ケンカという暴力の手段に訴えるか、次のレベルの会話が求められます。

会話レベル1「優しく下手に出る」
会話レベル2「強気に怒る」

レベル1よりレベル2が正解だよね。
という学びはいじめられっ子にも大事ですが、対話はこの2択ではない。
そこで止まると社会に出てから大変。

h-navi.jp

■アサーティブなコミュニケーション…新しいスキル(生きるうえでの技能)を学ぶ

アサーティブなコミュニケーションとは、相手の権利や要求も尊重することによって、自分の意見や要求を相手が受け取りやすいように伝えるコミュニケーションの方法です。

これは「新しいスキル(生きるうえでの技能)を学ぶ」ステップに役に立ちます。なぜならアダルトチルドレンは自己表現の仕方に問題を抱えている場合が多いからです。

言いたいことが言えず、相手の要求を飲み続ける受身的な態度や、反対に、相手がその発言に至った経緯・権利などを否定することもなく、お互いを尊重し合い、気持ちよくやりとりできる状態での自己主張を目指します。

まさにギンズバーグがやってきた対話ですね。

これはアダルトチルドレン特有の問題ではありません。僕が子供の時、確かなコミュニケーション術やディベート訓練などはなかったです。誰もが通る道なのに学校や親がちゃんとマスターするまで教えてくれるような事はなく、生きるための必須科目を独学で学ばないといけないというのは教育の敗北かもしれません。

私、誰かが怒ってても、どれだけ感情的に泣いてても、何か言われたら絶対聞くんですよ。

僕もそう。「聞く」のはできる。
でも相手の話をちゃんと「聴く」のはほんとに難しくて、
こうやって長文書くほど考えて深堀りして、なおたどり着けるかどうか。

相手がどういう喋り方をしてるかで「聞く」か「聞かない」かを決めるなんて、人にしちゃいけないよね。

でも、相手が自分にそれをしてくるってのは人として「対等」とみてない。そういう人にはあなたと(の会話)は付き合いません。

僕も「敬意」のない会話は聞く必要ないと思います。
最低限どちらかに「敬意」がないと成立しない。

「女性差別」という言葉を使わないように、男性を怒らせないように活動してきた方はめちゃくちゃいますけど、結果これじゃないですか。森さんみたいな人がなんの解決もされず生きてきたわけじゃないですか。

いや、ギンズバーグから、SNSでのMeToo運動やら、BLMやら様々な活動でやっとここまで来たんじゃないですか。20年前どころか10年前でも森会長の発言はここまで問題視されなかったと思いますよ。

穏健派フェミニストを批判するときは「過去の先輩たちが頑張ってきた利益を享受」と獲得した権利を言い、自分たち過激派フェミ擁護のときは「森さんみたいな人がなんの解決もされず生きてきた」と、何も変わってないかのように過去の運動を使い分けるのはさすがにダメですよ。(ラジオの聞き分けできないので別の人かもしれませんが)

そもそもなぜこの人は怒っているのか?
というのを、冷静にしっかり見ていただきたいなと思ってます。

あれ? 僕と同じこと言ってる?
いや、主語が逆なのか。

僕「相手がなぜ怒っているのか、冷静にしっかり見ていきたい。」
石川さん「私がなぜ怒っているのか、冷静にしっかり見ていただきたい。」

本当にこの人は自分を対等に見ているのか。
本当に同じ人間だと見ているのか。
逆に自分が「あなたの話こういう話し方だから聞けないよ」って言ったら向こうはめちゃくちゃ怒ると思うんですよ。

いや、あなた方が対等に見られない理由は
「100:0で自分(フェミニスト)が正義(弱者)」という
「差別的で譲らない話し方」だからです。

「怒っている話し方」だからではありません。

トーンポリシングしてきた人に
「じゃあどういう話し方なら聞くんですか?」
と具体的に聞いたらたぶん答えられないと思います。

「男性>女性」ではなく性差別全体の話として。
「強者>弱者」ではなく、ワークバランスや、格差や資本主義問題解決の話として。
「悪>善」ではなく資本主義、社会主義を超えた次の国家システムを考える話として。
疑いようのない自分の普遍的な価値観を疑うところから始めて、客観的に問題を話しあうのは好きです。僕としては森会長の件から自分の無意識の偏見がいろいろ浮き彫りになるのが発見や反省なわけで。

そんな複雑で大きな話ではなく、ただ単に女性の怒りを聞いてもらって共感してほしいだけなら、フェミニストや社会活動家を名乗らず、自分の怒りで他の誰かを差別しないよう注意しながら話すなら、聞いてもらって共感する人は多いです。


相手の話を聴かず、自分の感情で断罪するのは言論テロなんですよね。
過激派は、ジャンヌ・ダルクや新選組のような革命の志士なのかもしれません。

このあいだのクラブハウスの話ですが、

世間でも小木の娘さん自身の訴えでもなく、自分の判断基準で断罪して、奥さんや娘さんに被害が及ぶ恐れを考えずに自身の社会活動につなげるのは賛同できない。先に娘さんとフェミニストの足を踏んだのは小木だから、小木家族を踏みにじっても問題ないと?

過激派は森会長みたいな大きな獲物が毎月出てこなければ、火の付きそうなところに自らガソリンぶっかけにいかないと活動燃料とならない事情もあるだろうけど、その手法ゆえに賛同しにくい。


社会運動としてのBLMのとき一部、商店への略奪行為がありました。デモ行進ならいざしらず、関係ない商店へ略奪するようなテロで運動を盛り上げる事を民衆が支持するでしょうか?
 

note.com

(6)対話で成功した社会運動がありますか?

さて、今回例示したハフポストの企画は、「どんな意見もいったん否定せず、耳を傾け合う」という趣旨のもとに、対話を試みる企画だと思うのですが、フェミニズムをはじめ、社会運動に対話は必要無いというのが基本だと思います。

ギンズバーグをさしおいて、男性を差別しかえすことで解決した女性差別はありますか?

 

対話で日本のネット民を味方に付けたミャンマーの留学生や、周庭氏がいます。

www.asahi.com


「美少女だから味方になったんだろ?」
というならこちらはどうでしょうか?

www.afpbb.com
美少女の演説となるはずが、激しい怒りを大人にぶつけて、世界中から心無い批判を浴びました。演説した意味はあっても、気候変動よりも本人への注目度が高くなって労力のわりに空回りな印象です。



ただ、テロや革命が100:0で悪いというわけでもありません。
ミャンマーや、香港、ウイグルなど、武力介入や、革命でなければもうどうにもならないのではないか? という最終手段がテロや革命だから。

日本のジェンダーギャップ121位については、自分で起業して女性役員やホワイトな管理職を増やしたり、きつくても自ら管理職を目指したり、政治家目指したり、女性政治家の選挙活動応援したり、ギンズバーグのように司法で戦うといった、テロに頼らない、より直接的な働きかけが社会のルール内で可能です。


そんな大変な事はしたくないし、そこまで意識高くないし、自分にそんな才能はないからフェミニズム運動なんだとしても、誰も差別しないまま怒る事は可能。触るものみな傷つける言論テロに走る必要はなく、間違ったら素直に謝ったり反省するでいいのでは?

それでも「(女性権利のためなら)差別にあたらないと思ってる差別」をせずにはいられないとしたら、いったい他のフェミニストと違って何を抱えて、自分の何が許せないのか問い直すのが先かもしれません。



www.youtube.com

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