teruyastarはかく語りき

TVゲームを例に組織効率や人間関係を考える記事がメインのようだ。あと雑記。

宮迫はなぜ吉本に戻れないのか?

www.youtube.comこの番組面白かった。

中田が切り込んで、
「山本さんと同じようにやらかした芸人でも過去に半年や1年の謹慎で戻った例はいくつかある。なのになぜ山本さんは10年戻れなかったのか?」

「亮さんは戻って、なぜ宮迫さんは戻れないのか?」
(正確には淳が新会社を立てそこに所属してロンドンブーツとして仕事受けるエージェント。それを吉本が了承してる。)

番組ではそこを吉本最大のミステリー、アンタッチャブルとして扱ってる。
山本を戻そうという昔は、加藤も、山本軍団も、松本も今田も当時の宮迫も動いていたそうだ。

しかし週刊誌で度重なる山本のスクープ。
「寺で反省してるはずが脱走した写真」「サーフィンで楽しくやってる様子」などで印象がよくなく吉本からも動けず。後輩からは「大崎会長と何かあったのか?」と聞かれても「俺はむしろ吉本と仲良くやってて、加藤のほうが噛み付いてた」という。

僕が思うに山本が10年かかって、宮迫がまだ戻れない原因は彼らのキャラクターにあるのではないか。

山本は仲間からはとても愛されるキャラだが、TVでは品がなく、だらしなく太って、欲望丸出しな少し頭悪いキャラとして映っている。

そういういじられ芸人ではあるが、出川や上島よりもゲスな感じがあるのだ。なので事件はより誇張され、脱走スクープなどはそうあってほしい世間に読みたがられる。ネットで山本は絶対許さないという正義の棍棒に叩かれ続ける。すると吉本や芸人仲間まで「まだ反省しとらんのか」という空気もできあがる。めちゃイケそのものがネットから叩かれ視聴率落として終了間際でなければ戻れなかったかもしれない。

宮迫も自己顕示欲が強く「俺はいじられキャラじゃなく、いじる側だ!」という出世欲がもっと前面に出てた。本人が面白いというより、あくまでひな壇芸人とのあわせ技で笑いを作ってるのに、そのイキった感じで好感度を下げてる。なので事実がどうであれ宮迫自体を嫌いな一部の世間は復帰を許さない。

ネットがあってめちゃイケが叩かれるような、より正しいポリコレ時代だからこそ、そういう声が大きくなるというのもある。ネットから叩かれるだけの芸人は番組にもCMにも使えない。叩かれるのを大きく上回る支持がないといけない。ネットのない時代にやらかして1年で戻れた芸人も今だったらはたしてどうだろうか?

中田や西野は吉本から離れたが、もし彼らがまだ吉本に所属し似たような事件起こしたあと吉本に戻ろうとしてもネットで嫌われすぎて無理だろう。絶対復帰させるなという声が何年もあがるはずだ。弁が立ち頭が周る、という意味では一定の信頼を得ているが、それは好感度と直結しない。お笑い芸人の好感度は本人が面白くて人を楽しませることである。いじったりいじられたり内輪だけで面白い構造は番組が面白いのであって本人の好感度は上がらない。

山本がもっとストイックに謹慎して休みの日も外に遊びにでなければ、週刊誌に写真取られることもないわけだから戻れただろうか? という問いに対して

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「YoutTubeを始めなければ良かったのかな?」
とTVに戻りたい宮迫もその矛盾に悩む。

でも、ネットの空気は75日でなくなるものではなく再生産され続けるので、Youtubeをやるべきだと思う。世間の空気をひっくり返すために。ネットで宮迫を認める人、認めない人を10:1ぐらいにすれば充分戻れるチャンスとなるだろう。何も人を楽しませられなければ評価は戻らない。こういう再生回数が見込める面白いYoutube番組を作るのはその一手となる。

山本が自分のちゃんねるの「喧嘩芸」という前編で紹介されたヒットコンテンツも謹慎中に作れてたらもっと早く状況は好転していただろう。本人の性格がどう世間に嫌われようが、結局面白いコンテンツを作るのが芸人の道である。